うさぎとライオン

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『 全く…… 』



「 次からは、ノックの時間は避けます……。」



『 あ、いや、、そういう意味じゃないんすけど、、ノック中は弟くんを静かにさせてほしいっす。』



「 陸、、出来る？ 」



『 うん！！陸出来るよ！！ 」









……絶対に出来ないな。


そう思うのは、私だけじゃない気がする。








『 そう言って５回目だからな！！ 』



『 陸出来るもん！！ 』



『 空も出来るもん！！ 』



『 もんもん！！ 』



『 もん！！ 』



『 ももん！！ 』









……いや、監督、、、もんもん！！は意味がわからないんですけど！
子供達もマネしちゃってるし……。







でもこれが今市監督のやり方なのかも知れない。
怒る時は怒る！
ふざける時はふざける！









ははははっと大きな声で笑って、
ほかの保護者達も安堵の表情を浮かべた。









“ 監督、昔やんちゃだったみたいだよ。”



“ あー、わかる。今でもそんな感じするし。”



“ でもヤンキーって子供好き多い感じがする ”



「 あ、それわかります！なんかこの前道端で、いきなり特攻服来た人が “ 可愛いっすねー ” って陸に声かけて来てびっくりしたー。」



“ あ、もしかしてその特攻服、金髪じゃない？ ”



「 そう！！ 」



“ あー、それなら八百屋の長男のエリーだよ。 ”



「 え！？ エリーってあの！？ 」



“ そうそう。エリーくんいきなり特攻服にはまったって奥さん頭抱えてたよ、いい歳して……って。”








エリーか……
確か私より2、3個下だったような……





マジか……





あの歳で特攻服か……。









『 変な奴でもいたんすか？ 』








後ろから、監督の声がして、主婦の井戸端会議は終わりを告げた……









特攻服か……



監督……あなた、、、似合うのでは？




そう思ったのは、私だけではないようだ。









周りのママ友がクスクスと笑い、監督は頭を照れ臭そうにかいた。









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