バツ恋２

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隆二side







もう来ないかと思った。
時計は22時を過ぎたし

隣接したプライベートルームでシャワーでも浴びようと出た瞬間……






猫パンチでもするかのように
俺の部屋の前に立ってた人





びっくりしたように目を見開き
ゆっくりと猫パンチの手を下ろした。







俺の姿を目で確認するように動き
目が合うと徐々にうるんでくる瞳








手を伸ばしてたくても
伸ばせないのはなぜだろうな……









Aに今まで苦労させて来たことを考えると
後悔だけが俺に残る。









触れてもいいのか？

今まで散々苦労かけて来たこの俺が……。








Aと赤ん坊を守れなかった俺が……。









「 …………っ、、、」









Aの頬を伝った涙は、Aの手の甲で見えなくなった。









「 と、、とりあえず、、場所移動しよ、、、 」









社長と秘書室、その隣の俺のプライベートルームへと脚を向けた。

後ろを少しだけ振り向くと顔を俯いたままに俺の後をついてくるA







前までの関係なら有無を言わさず抱きしめるのに…








……いや、、、前と同じでも
俺は気づけてやれないんだろうな。









俺、、、、すげーバカじゃん……









「 ……どうぞ。」









プライベートルームへと促すと
鼻を啜って俺の脇を通り過ぎた









「 ……なぁ、、、」



『 …………。』



「 ………俺、、、、、」









ソファに座ったAにココアを出すと両手で受け取ったA









「 俺さ、、、」








急がば回れ。

いや、急がば直進あるのみ。









ぼやぼやしてたら取られかねないだろ？








こんな可愛い女。









「 俺、、、、好きだ。」









取られるくらいなら


何度だって告白する。







振られたとしても








俺が好きなことには変わりないから。









「 Aが今でも好きだ。」









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