× ページ22
剛典side
『 あのな……、、、』
「 だってうちの奥さんに話したらさ、」
『 だからってお前が首突っ込むことでもないだろ……? 』
「 まぁ、、でもA会の一員なわけだし……ね。」
『 俺はパスだからな。』
本当にスキップで帰るなんて思ってなかったよ……オーナー。笑
そんなタクシーに乗る前でよかったと安堵する。
A会予備人員のことを掻い摘んで話すと思った通りの反応が来た。めんどくさそうにする一方でちゃんと考えてくれる人だって知ってるからね。
『 専務は暇なのか? 』
「 いーや。忙しい。でも知っちゃった手前ね……。」
『 会社まで使っていいもんかねぇ…… 』
「 広パパも知ってたらそうするでしょ? 」
『 …………。』
「 隆パパだってそうだと思う。」
『 いつからお人好し集団になったんだよ…… 』
「 ま、お店には迷惑かけないから。」
『 あたりまえだっつーの。……で、、本人の気持ちはどうなんだよ。』
……ほら、お人好し集団のリーダーは話をちゃんと聞いてくれるんだ。
「 ……ま、見てたら分かると思うんだけどね。蝶子さんは、別れる気なんてサラサラなかったんだよ。」
ある種の気の迷い。
自分を責めて攻めて責めて……
行き場なのなくなった気持ちは、
暗闇へと落ちていった。
『 ……まぁ、、だろうな…… 』
「 旦那は何を考えてるか今度会ってみるつもり。」
『 ……不甲斐ねぇ旦那だな。』
流産したとわかった時、、
どんな気持ちだったんだろうか……。
本当は、胸に抱くはずだった小さな命が
もうこの世にいないなんて
辛くて悲しくて……
『 自分でも気づけなかったのが一番辛いんじゃねーの……、』
「 ……なんかさ、、、今こうやって子供がいる……普通だと思ってたけど、、これが普通じゃなくて奇跡なんだと思い知ったよね。」
『 ……だな…… 』
蝶子さんは
いつまで経っても暗闇の中にいるんだよ。
それって悲しいじゃん、、、
自分が自分で這い上がれない場所まで落ちて踠いて……
それでも這い上がれない場所にずっといるのは辛いし……
見てる方も辛いし……
「 やっぱ飲まずに帰ろうかな……。」
『 そうしとけ。お前、その男に肩入れする気ないだろ。』
.
773人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nonmama(プロフ) - 年末のお忙しいところ更新ありがとうございます。少しずつ距離が近くなる感じ、ドキドキしながら見守っています。来年も素敵な作品楽しませていただけるよう、よろしくお願いします。くれぐれもお身体お大事に、ご自愛ください<(_ _)> (2019年12月23日 1時) (レス) id: 7c869ac398 (このIDを非表示/違反報告)
さこ(プロフ) - ついにですね!なんだか、こっちドキドキ、キュンキュンしますっ!次の更新も楽しみにしてます(^^) (2019年11月22日 12時) (レス) id: d95e73f21b (このIDを非表示/違反報告)
atok(プロフ) - 言ったーあぁ何て返事するんだろう。これから色々ありそうだけど今度こそ二人一緒に乗り越えて欲しいな。 (2019年11月22日 1時) (レス) id: b336124363 (このIDを非表示/違反報告)
kota(プロフ) - やっと隆二の前で泣けたんだ。これから少しずつでいいから歩みよって欲しいなぁ。 (2019年11月19日 0時) (レス) id: 8448788f30 (このIDを非表示/違反報告)
1980no(プロフ) - 飛色さん多趣味って素晴らしい!ゾンビ映画もたーくさん見てくださいね♪待ってます(^_^)/~~ (2019年11月5日 23時) (レス) id: fb6f76b200 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:飛色 | 作成日時:2019年8月16日 16時