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Aside







「 あの、、、 」



『 んー? 』






40キロはあるボトルを担いだホストさんは
軽々載せ替えて交換しながら私の声に耳を貸した。








「 さっきは、、ありがとうございます……。」



『 あ?なんの話? 』









首から下げてたネームプレートを胸ポケットへと差し込み、私にカラのボトルを渡してまたあの綺麗な横顔を私に見せた。








『 勘違いすんな。タコ助。お前だけずりーじゃんってだけ。』







……たこ、、、
ちょっとだけイラッと来たけど
ここは大人の対応で……









“ きゃーーーーー!! ”



“ 社長よっ!社長だわっ! ”









地鳴りのような甲高い悲鳴が鳴り響いた企画部のあるフロアは、一気に人だかりが出来た。








『 ……すっげ。』



「 耳、おかしくなるかと思った。」







……すごい人気、、
昔はこんなんじゃなかったのにな……
あ、直己さんもいるんだ……。

そっか、、仲よかったもんねー。





隆二の後ろからひょいっと顔を出した直己さんとバッチリ目があった。

グレーのスーツに身を包んだ直己さんは、ゆっくりと人混みをぬって私達の前にやってきた。








『 研修生が水の交換か? 』


『 そうっすね。』


『 研修の意味がないだろ。』


『 俺ら上司から言われただけっすから。』


『 ……。』








私の持っていた空ボトルは直己さんに奪われた瞬間、部長が慌てたように私達に駆け寄った。





直己さんにペコペコと頭を下げた部長は、鋭い目つきに泣きそうな顔をしていたけど、直己さんも容赦ない視線を部長に浴びせた。








『 すまない。研修生にさせる仕事ではなかったな。』


『 いーえ。』





いーえって、、大学生じゃないんだからと、横に並んだホストさんを肘で数回叩いた。





直己さんがここにいるってことは
相当な役職なはず。
それに対して、このチャラい返事はまずい。









『 直己さーん、行くよー。』








人混みの中から発せられた声に直己さんはげんなりと顔をしかめた。









『 …変わってないだろ? 』







動くか動かないかくらいで首を動かした私は
直己さんの後ろ姿を見送った。







『 ……だな。』



「 ……え?」



『 これでデスクゲットだなって言ったんだよ。』








ホストさんはしてやったりと私を見てみやりと微笑んだ。









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atok(プロフ) - リンクしてるの嬉しいです。口髭さんって(笑) さあこちらの隆二クンはどんな展開になるのか楽しみです。隆二クンが幸せにしてあげて欲しいな。 (2019年6月22日 1時) (レス) id: b336124363 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 初めまして、いつも楽しく拝見させて貰ってます(ハ〜ト) 川村君=壱馬に臣ちゃん預けて大丈夫かな(笑) 思わず深読みしてニタニタ(〃⌒ー⌒〃)∫゛しております! (2019年6月21日 15時) (レス) id: 3dd427fe94 (このIDを非表示/違反報告)
tcknt(プロフ) - この公式の答えは…ムカムカ×ヤキモチ+嫉妬=俺‥未だ好きだわっ!!で正解!?(笑)…いつも隣に臣君が居るから嫉妬状態だよね~‥臣君と隆二君、直己さん、健ちゃんのつながりも分かったし…エレベーターではハッ!!って思ったけど…さぁ隆二君この後どーするのかなぁ♪ (2019年6月18日 9時) (レス) id: e3dd29dde3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 隆ちゃん、どう動くか気になります(笑) (2019年6月14日 12時) (レス) id: c06ed09638 (このIDを非表示/違反報告)
1980no(プロフ) - ママの話を聞いた隆二さんのこれからの動向が気になってしょうがない! (2019年6月10日 19時) (レス) id: fb6f76b200 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:飛色 | 作成日時:2019年5月23日 22時

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