ライバル 2

番外編 登坂さんの憂鬱 ページ31

登坂side








新プロジェクトが成功し、
元の部署に戻ったわけで…





まぁ…わかってるんですよ…








部署が違うから
仕事で会うことが少ない訳で…






でもよ…







ちょっとやりすぎじゃないか？







『隆二！この取引先の…』



ニコニコしてさ、



隆二『A、ここの…』



お前ら、顔近いから！！








営業一課と二課合同での大きな仕事



それを頼んだのは営業戦略課の俺だけどさ





最近、家にすら来ねーじゃん…

俺といるより隆二といる方が多くね？





『おーい…』



2人して、ん？って顔で見るなよ…



隆二『おー！臣じゃん！』


隆二は、Aと別れても
俺と普通に親友をしてくれてる

吹っ切れたみたいで
普通にAとも友達だし…

だからこそ……




厄介だ…





こいつらのこの距離感…




彼氏になったものの…

そばに隆二…






不安に決まってる…








『どうしたの？』



どうしたの？じゃねーよ…



近づいて来たAの腰に腕を回す


A『ちょっ……！』


焦るA


『ちょっと充電させて？』

そう言って抱きしめる




A『隆二見てるから！』


隆二『何にも見てません！！』

目を隠す隆二



A『もう！！何？どうしたの？』



俺の顔を見ようと離そうとするが
腕に力を入れて離さない





『今日は、家くるだろ？』

耳元で言うと…
バッと顔上げる

A『ごめん…今日は、王子と隆二で飲みに…』



は？

彼氏よりそっちが大事かよ…








隆二『もしもし？岩田？今日A来れないって』



俺たちに背を向け電話をした隆二





『だってよ？』


俺の腕にいるAを見る



A『わかったよ…行くよ…』



なんで残念そうなんだよ！？








『いやなわけ？』

A『いやじゃ…ないけど』

『ないけど？』





2人の間に沈黙が続く…









．









隆二『ドキドキして眠れないんだもん』









は？









隆二『色気たっぷりで…って言ってたよ？』






ニヤニヤする隆二




いきなり顔が真っ赤になるA…







A『ちょ！隆二！！何言っての！？』





隆二『なんだよ！寝かせてくれないしって言ってたじゃん！！』





A『ちょっと！！』









お前らは、そんな話までするのかよ…



この会話は、嬉しいや寂しいやら…




俺の憂鬱は、まだつづきそうだ…








．

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