Gray Zone３

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貴女side









剛典今日の夜、暇?






はい！暇です！！暇になります！
予定を早く切上げます！！









それでもすぐに返事を返せないのは……








彼氏がそばにいるから……。









〜Gray Zone３ 岩田編〜









岩田さんに２回目に会った時が

私の人生で最低な日。






社内恋愛ってもうしないって決めた日だった……。







資料室で彼氏が浮気した…。


二股されてたなんて夢にも思ってなくて、恋は盲目とはよく言ったものだな…。付き合ってた時からそんな素振りくらいあったと思うのに、気付きたくなかったのかも。







給湯室でこっそり泣いてたら、『 大丈夫？ 』と声をかけて来たのが、取引で来てた岩田さん。




仕事でちょっと…と答えたら『 ヤケ酒付き合おっか？』って。









目が覚めた時には、隣には王子様のような寝顔がそばにあった…。




転々とつづく服の後に、青ざめるのは当然で……。







まだ別れてないのに…

他の人に身体を許す日が来るなんて思ってなかった…。








彼氏とは、まだ別れてないのに…








私は、岩田さんとまで関係を持った……。









浮気したんだから別れるのは、当然。
すぐにでも別れたかった……。








でもあの噂を聞いて別れることが出来なくなった…。









【 あの王子は、彼氏持ちにしか興味ないらしいよ 】









社内の女の子達が岩田さんを見て言った一言。








この噂のせいで、私は






人生初の浮気をしてる…。









ドンドン岩田さんを好きになる自分…
彼氏の扱いまで雑になっていった…







．







岩田さんからLINEが来たのは、昼過ぎ。
私がLINEを返したのは、17時。





A20時頃なら大丈夫です。






淡い期待も込めて、送ったLINEにはすぐに既読がついて嬉しくなる。






剛典了解。いつものとこで待ってる。







『 ……なにニヤニヤしてんの？ 』


「 え？そんなことないけど…？ 」


『 あっそ。この後どうする？ 』


「 今日は、帰るよ。明日忙しいんでしょ？ 」


『 わかった。んじゃ 』


「 うん。」








あんなに好きだったのにね…

彼氏の背中を見送って、彼氏とは反対方向に脚を進めた。









彼氏の香水を纏ったまま岩田さんに会う。








いつか…この匂いが貴方の香水に変わればいいな…。









．

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