Gray Zone３

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剛典side








「 ……なんてね。」





本当は、今すぐにでも頂きたいくらいだし。
HiGH&LOWよりAさん。




恋愛映画より俺のことを気にしてHiGH&LOWをチョイスしてくれたのもわかるし。



だから映画そっちのけで悪戯してるんだけど、
反応がいちいち煽って来るんだよ…。


ポップコーンを口に運べば、俺の指まで咥えてさ…



もう……さきっちょだけでも入れたい気分ですよ。








中学生かよって自分で苦笑いするよ……









映画が終われば、パンフレットを見ながら笑顔のAさん。




アクション映画に、俺の為にチョイスしたと思ってたけど……







『 ダンさんかっこいいよね〜♡ 』って。






三代目の山下健二郎が好きらしい。

コブラとか琥珀とかメインを差し置いての『 ダンさんカッコいいよね 』って。





パンフレットから一切目を離すことなく、小さく写る三代目の山下を見てるAさん。


コブラより小さいくせに、Aさんに見られやがってさ。


Aさんの好きなものを知れるのは、嬉しいけど…ダン情報は、いらないんですけど。




遅めのランチを食べてる時も、三代目の情報のオンパレードで。正直どうでもいいんだけど。ニコニコ笑って話すから、「 それでそれで？ 」って聞いてしまうのは、惚れた俺の弱みかな？



『 ……つまんない？ 』


「 全然、三代目かっこいいもんなー、特にがんちゃん？ 」


『 山下さんの方がかっこいいよ？ 』


「 俺と山下じゃ、どっちがかっこいい？ 」






これ絶対に聞くでしょ。
そして誰しもが言われるんだよ。





『 山下さん！ 』





ほら見ろ。

三代目のメンバーに一般人が勝てる要素なんてゼロですよ。







『 なんてね。岩田くんの方がかっこいいよ。』


「 はいはい、お世辞でも嬉しいですよー。」


『 あ、拗ねた？ 』


「 拗ねた。」





子供みたいにプイッと首を横に向ければ、クスクス笑うAさん。





夜覚えてろよ……。






子供に泣かされるのは、Aさんだからね。









俺を見てまだ笑うAさんのスマホがテーブルの上で何かを通知した。




『 あ、AさんからLINEだ… BLUE PLANETに来れませんか？って。』


「 どっちのAさん？ 」


『 あ、、、えーっと、髭さんのAさん。』


「 隆二さんの？ 」







隆二さんめ……邪魔すんなよ。


俺、邪魔しなかったのに。





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