Gray Zone３

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貴女side(岩子)








昨日は、びっくりしたなぁ…
あのAさんがあんなに熱くなる人だったなんて。


岩田くん曰く、面倒見が良い人らしい。
見た目で判断することがない課長みたい。






一方の私……。









元彼の彼女が寿退社するとの噂で持ちきりの社内。






《 振られたみたいだよ… 》

《 二股かけられて、後輩に持っていかれるなんて可哀想。》

《 慰める言葉もないよね… 》








別に……。
どうでもいいんだけど…





っと強い女性になれたらな…。









と……トイレに逃げ込む私。









辛いとかは、なくて……
ただ…居づらいだけ。









「 …………はぁ。 」








会社…辞めようかな……。
役職があるわけじゃないし…。









．









『 ……働くか？ 』


「 ……え？ 」







BLUE PLANETで岩田くんと待ち合わして、カウンターの席に座りボヤくと意外な言葉がオーナーさんから返って来た。







隆二
『 …… マジで？ 』


広臣
『 明日、改装工事して店広げるし、俺と隆二だけじゃ大変だし。』





私に差し出されたアルバイト募集の紙。








え……、




時給……2000円！？





「 時給……高すぎませんか？ 」







そんな私を声をかき消した３人組…
岩田くん、Aさん、Aさん…。
同じ商業ビルだもんね…。





各々の相手のところで繰り広げられる甘い雰囲気…









剛典
『 ……なにこれ？ 』



「 仕事…辞めようと思って…… 」



剛典
『 ……で、ここで働くの？ 』



「 考え中…。」









時給も申し分ないし、社会保険とかもある…ボーナスまで…。今の会社より好条件が揃うし…。







「 決めた！働く！ 」


剛典
『 …………。』






別にあの会社に未練なんてないし、今辞めたら、逃げたと思われるかもだけど…。






剛典
『 ……辞める日、迎えに行く。 』


「 ……なんで？ 」


剛典
『 逃げたと思われるは、嫌でしょ。』









なんでわかるの？って聞いたら……







『 好きな子の事は、なんでもわかる 』って。









．

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