Gray Zone３

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隆二side







嵐の前の静けさというのは
本当にあるんだな…っと思う。









『 ここが君の職場か。』


『 はい。』


『 なかなかいいところじゃないか。』


『 ありがとうございます。』









．







オミが数分前に来たLINEで大慌ての俺。


Aたちをホールに戻して、Ｔシャツを脱ぎ捨てて白のＹシャツを着てゴツめのアクセサリーを全部外して、ソムリエ腰巻エプロンを巻いてカウンターに立つ。





はぁ、、、なんか緊張する。









カランカラン……






来たっ！！









オミと同じ身長くらいの渋めのおじさん…
LEONの表紙をやりそうなちょいワル親父的な？

仁王立ちで待ってるって聞いてたから雷親父…波平っぽいのを想像してたけど、全然違った印象。









「 いらっしゃいませ。」




そう言った俺に顔を動かした臣子の親父さん。








静まり返った店内…


A、岩田、岩子までもが一言も話さず、カランとなる氷が溶けた音と店内に流れる音楽だけが響く。







臣子の親父さん
『 ……娘が親父に似てる人を好きになるとはな… 』


広臣
『 …… 』


臣子の親父さん
『 顔の話じゃないぞ。 俺も元こっちの人間だ。』


広臣
『 ……元ホストですか？ 』


臣子の親父さん
『 かなり昔だがな。』







……マジで？






臣子の親父さん
『 だから反対だ。』


広臣
『 ………。』


臣子の親父さん
『 って、俺も言われたっけな。』


広臣
『 ………。』


臣子の親父さん
『 でも反対には、変わりない。』


広臣
『 ………。』









オミ……









『 あの……、失礼ですけど… 』






そう言って臣子の親父さんのそばに行ったA。






今子
『 オーナーさんは、Aさんのことを本当に大切にしてます。 』


臣子の親父さん
『 じゃないと困る。』


今子
『 ……この店にも、オーナーさん目当てお客様も多かったんです。』


臣子の親父さん
『 だろ『 黙って聞いてくれます？ 』


隆二
「 ちょ、A、失礼だから… 」


今子
『 だって、オーナーさん、Aさんの為にそのお客様全部出入り禁止にしたって隆二さん言ってたじゃないですか。なのに、頭ごなしに反対するなんて失礼です。オーナーさんはこんな色男の顔してるけど、中身は真面目だって、隆二さん言ってたじゃないですか！ 』









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