本当の君 ３

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隆二side








臣と別れて、Aの迎えに行く途中の俺。



会社近くのコンビニで少なからず疑ったAに罪滅ぼしってわけじゃねーけど、プリン買っていこうと思ったのに…、スイーツコーナーには、クリームたい焼きとチーズタルトが並んでるだけで、、、




正直な話…未遂だったとしても、イラつかないわけねーじゃん。




入れる前ってことは、、、

触ったってことだし、、、

ましてや背中だけに付いたキスマーク、、、






イラつきを通り越して、へこむっつーか……。








思わず手が伸びて握ったクリームたい焼きがグシャっと潰れた。





『 ……買うんですよね？ 』



黙って戻そうとした俺に店員からの声。




「 買うし。」





そう言って潰れたたい焼きと




「 タバコ …… あ、やっぱなし。」



どっちだよっとため息を店員につかれた。



態度わりーな。この店員。
たい焼きを潰した俺も俺だけど。








コンビニ袋と鞄を持って経理部に行けば、まだ仕事中のAがいた。




俺に気づかず、パソコンと睨めっこ。
やっぱり、眼鏡ありの七三でも可愛いと思うんだけどな。






今の姿も綺麗だけど…。





カウンターに肘を付き、手で顔をささえ、もう片方の指でカウンターをトントンッと鳴らすとやっと俺の方を見たA。




「 差し入れあるよー。」



なんて言うと、ヒールを鳴らして来るAがコンビニ袋の中を覗いた。




『 ………私、なにかしました？ 』


「 なんで？ 」





コンビニの袋から、指でつまんで袋の中でクリームが出てるたい焼きを俺に見せた。




『 怒って握りつぶしちゃったって感じ？ 』


「 店員の態度最悪で。」


『 今市さんに態度の悪いまま応対する人って逆に気になるなんだけどww 』




そう言って、たい焼きをカウンターに置いて、デスクに戻って鞄を持ったA。




「 帰れる？ 」


『 うん、あとはこの２人がやらなきゃ 』



茶封筒と書類を向かいのデスクに置いた。






たい焼きを再度手に持って、ニコニコしながら俺の横に並んだA。片方に寄せた耳からうなじかけて小さく残る夜に付けたの跡。







俺が手を差し出すと、なんの迷いもなく俺の手を握るA。





『 あ、コンビニにまた行ってもいい？ 』


「 いいけど？何買うの？ 」


『 ひみつー 』









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