本当の君 ３

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隆二side







『 その顔マジで、ムカつくんすけど。』




元からだし。





『 しかも、なに今日の髪型。』





前髪あってもいいじゃねーか。






『 いつもオラオラなのに。』





知らねーし。






『 女で変わるってなんなのー？ 』


「 つーか、さっきからうるせーよ。」






俺に絡んでくる子犬こと、岩ちゃん。
臣のデスクの椅子に座り、クルクル回りながら俺にくだらない質問をしてくる。




いきなり立ち上がったかと思えば、俺の髪の毛をツンツンして、、、



『 Aさんの好み？ 』


「 お前…バカか？ 」


『 で、で、で、、、』



そう言って、岩ちゃんが椅子に座って俺の椅子に激突して……、俺の耳を思いっきり引っ張り、『 身体の相性どうだったんすか？ 』って。






はぁ？？





『 あれ？違う？ 』


「 お前、マジで…ウザいよ？ 」


『 だって、だって！あれ？俺の勘外れた？ 』


「 お前の勘ってなんだよ。 」


『 だって！！ 』






おい、俺の匂いを嗅ぐな。アホ犬。
俺の頭から背中をクンクンって嗅ぐアホ犬。






『 ほらー！！やっぱり同じ匂いするしー！ 』





あーーーーーー、うざい。ウザいよ。





手で顔を隠した俺、だってマジでウザいし。
今、俺忙しいんだよ。仕事してんだよ。


また後頭部の匂いを嗅いでるし。
男の後頭部を嗅ぐってなんなんだよ？





『 あ、ほんとだ。ってなにが？』


『 シャンプーが一緒なんですよ！』






あ？


指の間から見えたのは、……臣。





『 おい、岩ちゃん椅子返せ。 』


『 臣さん、イケメン度増しましたね。 』


『 元から。』







アップバンクっつんだっけ？
サイドは、ツーブロックのままで前髪を立ててトップ短め？ってやつ？





『 姉貴の実験台。』


『 いいねー。美容師がお姉様で。』






嘘つけ。昨日の夜は、髪あったじゃねーか。







『 で、で、で、あの件だけど！ 』




俺と臣の肩を組みだした岩ちゃん。




『 …………。』


「…………。」


『 まだわかりませーん！』




『「 ……………。」』




『 ……なんすか？俺だって超人じゃないし！ 』








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