悪女にハメられた女の子はあの人の妹

16 ページ18

，



次の日



いつも通りの朝。


いつも通りの時間。


いつも通りの体育館。




それなのに、いつもよりも心が軽かった。





及川「・・・よく平気で ノコノコ と体育館に入ってこれるよね。」



岩泉「ちゃんと謝れ。茜に」



及川「ま、謝っても許されることと許されないことがあるけどね。」





" 無理していい子を演じる必要なんてない "



赤司くんのその言葉が頭の中を リピート した。





『…謝っても許されることと許されないことがあるって、そっくりそのまま返しますから。

後から謝っても、私は絶対許しませんから。』



及川「…謝る？お前に？

何でそんなことする必要があるの？」



『…それはこれから分かります。』




私はそう言い残してその場を去った。




国見「あ！Aさん…！」



『くにみん…。昨日はありがとう。

それにしても今日は早いね〜』



国見「Aさんがいつも早いので」



『そっか…。私今日朝練休むね。』




くにみんは分かってくれたのか、何も口答えはしなかった。



私は静かに体育館をあとにして、教室に向かった。





東條「あれー、Aちゃんじゃん。

なに、サボり？」



『…そんなとこ』



東條「へぇ、いい加減やめる気になったんだ」



『辞める？私が？…自分が辞める、の間違えじゃない？』



東條「…っなにを、企んでるの」



『さぁ？』



東條「今日の放課後、体育館裏。

来なかったら…分かってるよね」

17→←15

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す