甘美な日々【ＨＱ短編集】

４．眼鏡【川西太一】 ページ4

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今日も私は太一の部屋にいる。


白鳥沢は基本寮生活だから、太一の部屋に行くのにも時間はかからない。


１分もあれば男子棟に行ける。



そして部活から帰ってきた太一は、宿題をしているのだが…。


何故かココ最近、太一はメガネをかけている。


大して目が悪いわけではなかったはずなのに…。


一体どうしたのか、私はジッと太一を見ていた。







「…なんかすごい視線感じた」




『あ、ごめん。』




「いや別にいいけど。・・・どうかした？」




『…いや？』




「あ、そう。」







なんとなく、なんでメガネをしているのか聞けなくてはぶらかした。


…なんか、いつにも増してカッコよく見える。


一瞬目を逸らしたものの、どうしても眼鏡姿の太一に目がいってしまう。







「…どうしたの。そんなに俺かっこいい？」




『…いや？別に？』




「…なんか俺に聞きたいことあるんじゃないの」




『えっと、ですね…。なんで最近メガネかけてるの？

目悪くなったの？』




「…まぁそんなとこ」




『嘘だ。』






そんな会話をしていると、はぁ…とため息をつく太一。





「だってさ、Aメガネ男子が好きなんでしょ？」




『っな、なんで知ってんの…』




「こういうのとか」






太一はそう言ってメガネを外した。


そんな姿に思わずキュンッときてしまう。







『ハイ、スキデス』




「じゃあ今日はメガネつけて、ヤろっか」







ほんの少し口角を上げる太一に、ドキドキが止まらない。

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