22…夢主サイド ページ24
.
「俺、Aちゃんのこと好きだよ」
はなまつ先輩のその言葉が、頭の中でリピートする。
「…正直、最初は妹のように見てた。
でも、2人で出掛けたりするうちに惹かれてたみたいだわ。
それこそ今日、告白された時に気付いた」
『…ど、どう、どういうこと…ですか』
「あの女の子に告られた時、真っ先にAちゃんの顔が浮かんだ。
だから俺、その後 ” 好きな人がいるから ” って断ったんだけど…」
さっきからはなまつ先輩の口から発せられる事全てが、夢のように感じる。
はなまつ先輩は、私の事が好きであの女の人を振った…ってこと?
「いつも、はなまつ先輩って俺の名前間違えて呼ぶ所とか
照れてないようで照れていたりとか
喜んだ顔とか
Aちゃんの全てが好き…だから…」
『付き合ってください!!!』
「え!?」
私の口から無意識に飛び出た言葉。
ずっと言いたくてもどかしかった言葉。
「…あのね、そういうことは男が言いたいんだから!
Aちゃんなんで言うの!」
『え!?そうなんですか!?』
「…まぁ、Aちゃんらしいわ」
そう言って笑うはなまつ先輩は、月に照らされて余計にかっこよく見えた。
「俺と付き合ってください」
『…よろこんで!』
鏡で見なくてもわかる。
私の今の顔がどんだけ幸せそうなのか。
きっと生きてきた中で一番幸せだと思う、そう言っても過言ではないほど、この瞬間が幸せ。
片思いが実ったこと、これからは理由がなくてもデートに誘えること、
そして…
『花巻さん』
気を引くために、わざと はなまつ先輩 だなんて呼んでたけど…
もう本名でちゃんと呼べる。
「え…俺の名前知ってたの!?」
『当たり前じゃないですか!』
「…てっきり知らないかと思ってた。
じゃあさ、この機会に
” 貴大 ” で呼んで」
『った、た、たか、ひろ…先輩』
「めっちゃ噛んでるし」
そう言って笑う はなまつ先輩…いや、貴大先輩の頬はほんのり赤かった。
393人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
妄 - この話読んでたら興奮状態で見てたら気づいたらもう今日学校でしたね (2019年10月23日 4時) (レス) id: 2ec1bda221 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫 - 国見がいいやつ過ぎて泣ける。 (2018年5月13日 23時) (レス) id: c29d185bf6 (このIDを非表示/違反報告)
夢花 ゆめいろ星(スター)の夢花(プロフ) - まじで最高……!完結おめでとうございます!!! (2018年3月27日 2時) (レス) id: f2643ccfd4 (このIDを非表示/違反報告)
メラフメラハ(プロフ) - 最高です!!食い入るように読んでいました。 (2018年3月23日 19時) (レス) id: e14e4ad2a5 (このIDを非表示/違反報告)
千尋(プロフ) - 完結おめでとうございます!すっごいマッキーがかっこよかったです。こんなかっこいいマッキーを見せてくれた作者さんありがとうございます!!これからも頑張ってくださいo(・д´・+)ゞ (2018年3月21日 19時) (レス) id: 0733cf80bf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:のん | 作成日時:2018年3月17日 22時