俺、” はなまき ” な。【花巻貴大】

１６…花巻サイド ページ18

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松川「あれ、花。Aちゃんに会った？」




「え、会ってないけど」




松川「うわぁ、まじか」




「･･･なんで？」




松川「…お前が屋上にいるって伝えた」





え･･･。ってことは…






「…見られた？」




松川「…さぁ。

てか、告白オッケーしたの？」




「…してない」




松川「…てことは、気付いたのか」




「気付いたよ。…気付いたから振った」




松川「…そう」







フッ と笑う松はやっぱり大人のような雰囲気を醸し出している。


まるで、こうなることを知っていたかのように…。



ただ問題はそこじゃない。


Aちゃんはどこから聞いて、どこまで聞いていたのか。



いつもは昼休みの終わり頃に必ず『はなまつ先輩〜』なんて言って、教室に来る。


なのに今日は来ないなんて、やっぱりさっきの出来事が関係してるのか…？



とりあえずAちゃんのクラスに向かった。







「…あ、国見！」




国見「…花巻さん」




「Aちゃんいる？…いつもは俺のとこ来るのに、今日来ないなと思ってよ」




国見「いますよ。窓側の一番後の席がAの席です。」






いつもにも増して落ち着いた声の国見の言葉を聞いて、窓側の一番後の席に目を移した時


目を疑った。

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