にろちゃんとあんな事【二口堅治】

＊にろとお化け屋敷 ページ12

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『に、にににににろくんんん』


「なに？」


『絶対手離さないでね！！絶対だから！！』


「さっきからずっと繋いでんだろ」


『そうだけども』




そうそう。そうなんですよ。


にっろにっろにー は、電車降りてからずっと手繋いでくれてるんですよ。


…手汗心配になってきた。


それにしてもさ、にろの手ってマジおっきいから、なんか怖い。うん。


いつか、握り潰されそう。




「それでは次の方、お楽しみください」


「行くぞ」


『え、つつつつつ次のか、方って…わ、たしたち？』


「ﾌﾞｯ お前顔やべぇことなってる！！」


『爆笑すんな。こっちは真剣なんだよ

真剣に生死さ迷いかけてんだよ』


「はいはい」


『うぅ…引っ張らないでぇ…死ぬぅ…あぁ…』



抵抗しても無意味なので、泣きそうになりながら にろ に引きずり込まれる。


ね、普通のカップルってさ


「俺が守ってやるから大丈夫だよ」


「そんな怖がらなくて大丈夫。俺がいるから」


とか言うもんじゃないの！？


え、マンガの読みすぎ！？でもこれはないよね？




「おいブス、早く進め」



……にろ 容赦ねぇな。






この後、腰が抜けて動けなくなったのは言うまでもない。



「ﾌﾞﾊｯ！！お、まえ…っや、べぇ」


『よく笑うなお前』

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