努力するから愛される⑥ (ページ10)

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過去① ページ10

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宮舘side

Aは昔から努力家だった。

俺達の中に入ってくる前からジャニーズ初の女の子として有名で、

女だからって理由でテレビに出てるAを妬んだりしている人もいた。

Aもそれに気付いてはいるだろうけど気にしないように見えた。

そんな中、気が向いて早めに練習をしに向かうと、制服姿のAがいた。

『…あ、ごめんなさい。』

正確には少しボタンの開いたAがいた。

宮｢いや、こちらこそごめん。｣

『あ！いや！私が出ていきますので！』

慌てて後ろを向くと焦った声が聞こえて横を通り過ぎて行く。

その後すぐに着替えたAが戻ってきた。

宮｢今、練習の１時間前だけど？｣

『そうですね。』

元々あまり話す方ではない俺との会話は続くはずもなく一人で踊りはじめる。

グループに属していない彼女が練習するのはアクロバットやダンスや歌。

俺達と内容は変わらないかもしれないけど仲間がいるかいないかではだいぶ変わってくる。

それでも彼女はただ１人で黙々と鏡を見て踊り続ける。

誰もアドバイスをくれない、しんどいとき声をかけてくれない、全部自分一人で背負い込まなければいけない。

その肩にどれだけの重圧がかかってるかなんて想像すら出来なかった。

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だから、あの日ドアを開けたら君がいて本当にびっくりしたんだよ。

それと同時に決めたんだ。絶対に守るって。

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