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「俺達は君を巻き込むつもりは無いし、捕まえて差し出す事もしない。...だからこそ再度問おう。」




巡水船を降りてガイドのアイベルちゃんに手を振った後、私達はフォンテーヌ廷のカフェ・リュテスに来ていた。


お洒落なティーカップを持ちながら、セノさんは真剣な面持ちで問いかけてくる。




「本当に、俺達に協力してくれるのか?」




カーヴェさんは頬杖をつき心配そうにこちらを見てくる一方で、アルハイゼンさんは優雅にアフタヌーンティーを嗜んでいる。


そんな彼を見ながらティナリさんは「ホント態度に出さないよね。」と意味ありげに呟いていて。




「失踪してる方達の手掛かりが掴めるなら。同じ名前を持つ身としても知らない振りは出来ません。」




そう返せば、セノさんも「すまない。協力感謝する。」と柔らかく笑った。


「君の身の安全は俺達が守ろう。」そう付け加えた彼はカップに口を付け一気に飲み干す。




「勇気があるんだな、貴女は。」




見守っていたカーヴェさんはチョコスコーンを手に取り私の口元へと差し出す。


それを手で受け取ろうとすれば、「違う違う。」と首を横に振り、「ほら。」と再度口にそれを近付けてくる。




「口開けて。チョコが溶けてきてるんだ。」




そう急かされれば、口を開ける以外に選択肢は残されていなくて。


恐る恐る開けば、口に流れ込んでくるスコーンとチョコの甘み。


ふにっ、と彼の指が唇に当たり、思わず身を引いてしまいそうになるが、彼の好意を無下には出来ずに堪える。


私の口に入ったことを確認したカーヴェさんは、自身の手に付いたチョコをペロッと舐めた。




「ん、甘い。」




短くそれだけ言い放つカーヴェさんに、頬に熱が集中するのを感じていると、「ん?」と爽やかな眼差しを向けてくるものだから、思わずスコーンを噎せそうになる。


「先越されちゃったね。」なんてティナリさんがアルハイゼンさんに言っているのが聞こえてしまって、尚更胸が苦しくなった私はカップに入った紅茶を一気に口に流し込んだ。


アルハイゼンさんの手元には、バタースコッチを乗せたスプーンが握られていて、「何の事だ?」そう言って彼は気にする素振りもなくそれを自身の口に運んでいた。


その後、私達は少しだけゆっくりしてから情報収集の為に、カフェ・リュテスを後にした。


結局、アルハイゼンさんはその一口だけしか手を付けずにいた事を、私は今でも覚えている。

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- ウァァ……(死)好きすぎる……びっくらぶ……結婚して……(?) (4月25日 0時) (レス) @page9 id: aa1dedb486 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - あくのさん» 生きてください!!!!😭😭💖💖文才力ないなりに頭捻り出して頑張ってます🥰応援とても励みになります!ありがとうございます😭😭💖 (3月22日 0時) (レス) id: 9c0c3ed197 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - るみさん» ありがとうございます😭😭💖筆が乗ってくれる日とそうじゃない日の差が激しくて😿本当はもっと書き綴りたいんですが💧 (3月22日 0時) (レス) @page9 id: 9c0c3ed197 (このIDを非表示/違反報告)
あくの(プロフ) - アッ………(心肺停止)作者様の書き方ほんとに好きです!!!これからも全力で応援します!!! (3月20日 23時) (レス) @page8 id: 514da34b34 (このIDを非表示/違反報告)
るみ(プロフ) - めっちゃ好き…、毎日見てます!!続き楽しみです! (3月20日 23時) (レス) id: 270f4769cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いちごみるく | 作成日時:2024年3月17日 18時

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