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「あの話を私の口から話すのは少し、気が引けるというか…。」
あまりにも羞恥が勝ってしまう為、口篭る私の頭を優しく一撫でした白朮さんは「無理言ってすみません。」と言葉を落とす。
「…不躾な質問ですが、Aさんはスネージナヤに帰るつもりはないのでしょう？」
「そう、ですね。今はまだ…。」
各国を旅したい、その気持ちが滝の様に溢れて、故郷に帰りたいとは今は到底思えなくて。
けれどこのままずっと万葉さん達のお世話になるわけにもいかないというのも頭では理解している。
「…それより白朮さん。どうして眼鏡を外したんですか？」
他に何か話題を探そうと頭をフル回転させた結果、出てきたのはそんな在り来りな質問。
その行動はトラウマがある、とは言えないけれど。
「いえ、深い意味はありませんよ。ただ、肉眼でAさんを見たいという気持ちが抑えきれませんでした。」
そう言いながら私の横髪を綺麗な長い指で掬い上げ、耳に掛ける。
少し冷たいその手が耳に触れ、思わずビクッとしてしまったのを白朮さんは見逃してはくれなかった。
「耳が弱いんですか？Aさんの新たな一面が知れて、嬉しい限りです。」
つついたりなぞったりして執拗に触ってくるものだから、思わず変な声が漏れそうになるのを必死に堪える。
「白朮さん、！」
名前を呼んで訴えかけるが、その手は止まることを知らない。
「このまま璃月に留まれば、執行官に捕まるのは時間の問題でしょう。」
耳に与えられる感覚に耐えられなくなって、手で彼の胸板を押すけれど、ビクともしない。
そんな抵抗も虚しく終わった私の手を、眼鏡を持った片方の手で器用に壁に縫い付ける。
「選択の時です。ここから近いのはスメールかフォンテーヌ____……」
視界が涙で歪む先で、白朮さんは蕩けそうな見た事もない顔で微笑んだ。
「____……どちらに行かれますか？」
優しい彼はそこにはいない。
モンドも近いはずなのにどうしてその二択なのか、なんて質問も今は受け入れて貰えそうになくて。
やっぱり眼鏡は、____……トラウマ製造機だ。
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柚木 京(プロフ) - もしよろしければ、TikTokのアカウント教えていただきたいです！ぜひ動画見させていただきたいです！！ (4月30日 3時) (
レス) id: eff68035a3 (このIDを非表示/違反報告)
名無し17098号(プロフ) - 初コメ失礼します！！ 話の内容も面白いし文章も読みやすいです！！ これからも無理の無い範囲で頑張ってください (4月24日 0時) (レス) id: 45c6c008b2 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - の〜さん（旧もこ）さん» 原神は皆個性があって素敵ですよね🌟オチとかは今のところ考えてなくて皆から(恋愛的に)愛される小説目指してますので頑張ります🥰 (3月17日 20時) (レス) id: 9c0c3ed197 (このIDを非表示/違反報告)
の〜さん（旧もこ）(プロフ) - 私原神のキャラ全員推しなのと愛され大好物なので嬉しいです！出来たら全員に恋愛的に愛されたいです。無理ならすみません。更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (3月17日 20時) (レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
狸 - 返信ありがとうございます!!!!どんなにたっても待ちますよ!!!!!! (2月28日 10時) (レス) id: 9a07639c58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちごみるく | 作成日時：2022年11月23日 21時
