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Sehun side
ジョンインくん…って言っていいのかな？
歳は僕と同じくらいに見えるからジョンインくんって呼ばせてもらおう。
あれ、というかこの前の合同親睦会でAにやたらベタベタしてた人じゃない？
僕がAと楽しくお喋りしてたのに邪魔されたのは今でも根に持ってる。
JI「…以上です、何か疑問点などはございますか？」
仕事も出来るなんてハイスペックすぎるな。
ダメダメ、関心してる場合じゃない。
僕も仕事しないと。
SE「はい。ではこれからの計画なんですが…。」
JI「すみません、一個いいですか？ここの発注なんですが、変更してアメリカの工場と取引したいんです。」
突然口を開いたジョンインくん。
国内で済ませるはずだった発注をわざわざアメリカにしたいだなんて。
SE「はい…、では、こちらでも相談してみます。」
JI「いえ、もうアメリカの工場とは契約が取れています。今回の企画はこちらが中心となっているので勝手ながらそうさせて頂きました。ですが現地に幹部がいないんですよね…。」
じっとこちらを見つめるジョンインくん。
何、僕が行けって事？
…冗談じゃないけど、私情で行きたくないなんて言えない。
SE「…滞在期間は。」
JI「売上が良ければ延びますけど、とりあえずは2年くらいですかね。」
…もしその話が本当で僕が飛ばされることになるなら、Aと2年も会えない？
プロポーズした矢先にこれなんて、神様はとても意地悪みたいだ。
SE「…分かりました。少し、時間を頂けますか？」
もちろん、なしになるならそれが一番いいけれどそうなる可能性は少ない。
だとしたら、僕的にはAに着いてきて貰いたい。
でも彼女も仕事があるし無理にとは言えない。
…今日家に帰ってたら相談しないと。
JI「…了解致しました。本日はありがとうございました。…A先輩を狙ってるライバルは多いんですから、国外逃亡だと思ってくださいね？」
そうか、逆に考えればAが着いてきてくれるなら、Aを独り占め出来るってこと…。
…悪くない、かも知れない。
そんな不埒な考えが頭を巡ったけれど、すぐにかき消して作り笑いをする。
SE「そんな、国外逃亡だなんて。僕は向こうでも仕事はちゃんとしますから。では、こちらこそありがとうございました。」
軽く頭を下げて、重いため息を吐いた。
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作者名：nel_ | 作成日時：2019年12月15日 23時
