【EXO】お得意さま #2 (ページ18)

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思ったより声が大きかったのか、机を叩いたからか、内容が内容だからか、周りの人達がこちらを一斉に見た。

「ちょ、ソア！目立ってるよ！…すみません、大きい声出しちゃって…。」

周りをぐるっと見渡して軽く謝罪をすると、バッチリと目が合った綺麗な顔。

BH「え、Aとソアじゃん。」

「ベク！？」

カウンターで一人ビールを豪快に飲んでいたのは、他でもないベクだった。

だいぶ出来上がってるし、どうして来た時に気付かなかったのかな～。

「何してんの、こんな所で。」

BH「何って、見りゃわかんだろ。一人寂しく飲んでんだよ。」

もう空になりそうなビールを指さして真っ赤な顔でこっちを睨んできた。

「ベクが一人で飲むなんて珍しいね。何かあった？」

いつも誰かしらと一緒にいるし、飲みたいなら誰か誘えば絶対一人にはならないはずなのに。

BH「まあな～。Aたちは？」

…うまくはぐらかされた気がする。

SA「私たちは初デートの作戦会議～！」

ソアが肩を組んで豪快に言い放った。

BH「ぶぇ！？は！？な、なんだよ初デートって！」

目を真ん丸にして、飲んでいたビールを吐き出しそうになりながらベクは問い詰めてきた。

あー、ビールジョッキも倒れそうだったし危ないかった…。

BH「ソアか…？ソアだよな！チャニョリと付き合ったのか！あの時の親睦会でも言い寄られてたし～…。あ！俺チャニョリと仕事一緒なんだよ…。」

「いや、私も、」

BH「あーあー聞こえなーい！Aは昔から俺に頼りっぱなしだったもんな～！Aに彼氏なんて出来るわけない…よな…？」

声はだんだん小さくなっていき、しょぼんと俯いてしまったベク。

「…なんか、ごめん…。私セフンさんと付き合ってる…。」

BH「…はは、そっか…。」

…何となく、ベクが私に好意を寄せていたことは分かっていた。

でも、幼馴染だからってベクの気持ちに気付かないフリをしてた。

それに、恋愛感情よりも安心感の方があったから。

BH「…高校の時からさ、ソアに頼んでAと2人の時間無理やり作ってもらって。…なのに、俺はずっと片想いしっぱなしだった。」

SA「…ベク。」

BH「…告白出来ずに、Aの一番近くは俺だってビビってたからだよな。」

今にも泣きだしそうなベクを何とかしてあげたいと思ったけれど、私にはそんな資格はない。

…きっと、優しくすると傷付けることになる。

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