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Sehun side
CY「…ソアも、辛かったよな。」
優しく抱きしめるチャニョリヒョン。
…ソアさんはチャニョリヒョンに任せれば大丈夫だろうし、僕は邪魔者っぽいから店に戻る。
BH「…ソアから聞きましたか。」
SE「…はい。」
もうみんな帰り支度をしていて、気まずい空気が流れていた。
ベッキョンさんが俯いて声を震わせている。
BH「…また、Aを守れなかった。あの時、守ろうって決めたのに。…もう俺にAを想う資格なんて…。」
僕はどう声をかけていいか分からなかったけれど、彼の気持ちは痛いほどわかる。
…好きな人を守れなかった自分の不甲斐なさと罪悪感。
あの時も、ああやってギョンスヒョンがAのことを慰めていたんだろうか。
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暗くて冷たい風が吹く夜道は、あの時の事を思い出すから嫌いだ。
GS「A、大丈夫…じゃないよね、ごめん。」
車に乗り込むと、私にブランケットをかけて一緒に後部座席に乗り込むギョンスオッパ。
GS「…。」
泣いてる顔を見られたくなくて、目を隠すように手で覆っていたら暖かいオッパの腕に包まれた。
大好きなオッパの、心臓の音だ。
規則正しくリズムを刻んで、私を安心させる魔法がかかってるみたい。
GS「…じゃあ、僕運転するね。」
するりと腕が解けると、冷たい空気が私を襲う。
名残惜しいオッパの体温も、消えてなくなる。
ゆっくりと走り出した車の中で、流れる窓の外の景色をぼんやりと眺めていた。
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GS「…少しは落ち着いた？」
家に着いてすぐオッパはホットココアを作ってくれて、私の頭を撫でて背中をさすってくれた。
「うん…、もう大丈夫。オッパのおかげだよ。ありがとう。」
…でも、私のせいで楽しかった親睦会の雰囲気を壊しちゃったことを思うと居た堪れない。
セフンさんにも、冷たい態度を取ってしまった。
GS「…あのさ、しばらく会社行くの辞めなよ。」
「え…？」
GS「今回のことで思わなかった？所詮世の中なんてこんなもんなんだよ。平気でAを傷付けてくる。…彼だって、この先きっとAを傷付ける。それが故意かはわからないけれどさ。」
突然オッパがとんでもないことを言い出したと思ったら、人が変わったみたいなことを喋り出した。
「セフンさんは助けてくれたんだよ、」
GS「でもいつかきっとAを傷付ける。…僕ならそんなことしない。」
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作者名：nel_ | 作成日時：2019年10月18日 22時
