【EXO】お得意さま (ページ31)

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「ジュンミョン部長が待ってる。」

下からベクを睨みつけた。

BH「1回キスさせてくれたら退いてあげる。」

「バカなこと言わないで。」

BH「いいじゃん、ちょっとくらい。」

何がちょっとくらいだ。

私はまだファーストキスだってしたことないのに。

…小さい時にギョンスオッパにされたキスはノーカウントだけど。

「いいから退いて。」

ベクは私の足の間に自分の足を挟んで私を見下ろしてきた。

いい匂いがするふわふわのベクの髪が顔にかかって思わず身を攀じる。

BH「…だからさ、誘ってんの？お前のその表情そそるんだって。」

ベクはちょっと乱暴に手のひらを私の顔に添えた。

「っ、」

…怖い、って思ってしまった。

いつの間にか涙が溜まってしまった目をぎゅっと瞑る。

BH「…あーもう、泣くなって。突然こんなことしてごめん。…俺ジュンミョン部長入れてくる。」

ベクがさっと私の上から退いて玄関に向かう。

心臓はドキドキうるさいし手は震えてるし、初めてのことばかりで頭が混乱している。

…それに、ベクにそんな風に思われていたなんて。

私はどうしたらいいんだろう。

ニコニコ笑ってるベクと心配そうな顔のジュンミョン部長が部屋に入ってきた。

…さっきあんなことしてきたくせに、どうして平気そうな顔出来るの。

JM「あ、お粥だ～！Aちゃんが作ったの？僕食べていい？」

ベッドの近くのテーブルの上には完全に冷めきったお粥が置いてあった。

BH「ジュンミョン部長何言ってんすか、それAが俺のために作ってくれたんで俺のです。」

ベクが強い口調で言った。

JM「でも食べてないじゃん！いいな～僕もAちゃんの手料理食べたい～！」

「あはは、いつでも作りますよ部長。」

BH「はあ！？ダメに決まってんだろ！…じゃなくて、Aの料理は部長に食べてもらうには未熟だから俺が食べてやる。」

…ジュンミョン部長があまりにもベクが食べてるお粥を見つめてるから、今度何か作ってあげよう。

「というか体調はどうなの、ベク？」

BH「あ～、全快。明日から仕事頑張ります。」

JM「ん、なら良かった！Aちゃんの看病のおかげだね～。」

ニコニコ笑顔のジュンミョン部長に対して、私はさっきのことを思い出して浮かれない気分だ。

…風邪でおかしくなってたんだよね、ベク？

…また明日から、いつもみたいに憎たらしいベクに戻ってね。

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