【EXO】お得意さま (ページ26)

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Sehun side

スマホ越しの彼――恐らく、ギョンスさんだろう――と仲良さそうに話す彼女。

会話の内容からするに、Aさんとギョンスさんは同棲している。

自分で考えておきながら、認めたくない自分もいた。

…そんな、僕が入る隙なんてないみたいに、楽しそうに喋らないで。

Aさん、僕を見て。

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SE「…もう用は済みましたか。ちなみに僕は"彼"みたいに料理は得意じゃないので、近くのコンビニで朝ごはん買ってください。」

「あ…すみません。」

冷たく突き刺さるセフンさんの声。

…そうだよね、誰だって自分の部屋に居座られて電話してたら迷惑だよね。

嫌われても、おかしくないよね。

セフンさんはさっさと洗面所に向かい準備を始めた。

…私も準備をしたいのだけれど、何せ手荷物はホテルに置いてきちゃったからなぁ。

手持ち無沙汰になって、スマホを眺めているとベクからの大量のメッセージに気が付いた。

BH"何時に帰ってくるの"

BH"そんなに俺と一緒の部屋が嫌かよ"

BH"なあ、俺なら床で寝るし本当に何もしないから帰ってきて"

BH"大丈夫か？返信くらいして"

凄い数の不在着信も。

…ベク、ああ見えて心配性だから、勝手に出ていって迷惑かけちゃったな。

…後で謝らないと。

"セフンさんのお家に泊めてもらいました。何も無かったから心配しないでください。後でホテルに荷物取りに行きます。"

…送信っと。

あ、すぐ既読付いた。

BH"もう心配したんだかやな！Aなんめ嫌い！"

急いで打ったのかな、誤字が凄い。

出社前にホテルに寄ってもらおう。

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あれからシャワーを借りて最低限の化粧を済ましてセフンさんの車に乗せてもらった。

少しは仲良く…って言ったら変だけど、距離が縮まったかなって思ったんだけど。

セフンさんは最初の時みたいに、冷たくて必要最低限の会話しかしてくれない。

何だかモヤモヤして悲しくて、でもそれをどうすることも出来ない自分が嫌になった。

そうこうしているうちにあっという間にホテルに着いて、私は荷物を取りに車から降りた。

セフンさんは近くのコンビニにお買い物に行くみたい。

エレベーターを待って部屋のカードキーを差し込む。

さすがにこの時間だったらベクも出社してるよね。

してなかったら遅刻しちゃうし。

BH「A…、こっち来ちゃダメ…。」

え、なんでベクが居るの！？

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