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あまりの事に唖然としていると、ドアがノックされた。
身につけていた時計に目をやると、ちょうど12時を回っていたので次の担当の誰かだろう。
重いドアが開いた瞬間、金髪の男性がこちらに向かって走ってくる。
緑「Aー!」
「わっ、ちょっと…」
初対面だと言うのに、いきなり抱きしめられた。
「あの、離してください…っ」
緑「あ、ごめんな?俺は神山智洋やからー、智洋って呼んで!」
「あ、はい…。」
どこまでも彼のペースで話が進んでいき、私のことはお構い無しみたいだ。
緑「なあ、しげが知ってるAのこと全部教えて?」
「え…?」
緑「俺、Aのこと知りたいねん。…ダメ?」
そんな風に見つめられたら、断るにも断れない訳で。
私のことを一通り話した後、智洋は満足そうに笑った。
緑「へぇ、Aみたいな子とずっとおれるしげは羨ましいな〜!」
「そうかな…?ありがとう。」
元気な智洋とは反対に、私は話し疲れて眠たくなってきた。
「あの、そろそろ寝てもいいかな…?智洋も自分の部屋に戻って寝たら…?」
すると智洋は驚いた顔をして言った。
緑「え?Aが寝てるとこも見るから、俺はここにおるよ?」
あっくんや中間さんは、寝る時は自分の部屋に戻っていたのでびっくりした。
「いや、でも…、落ち着けないっていうか。」
緑「大丈夫やって!俺の事は気にせんと寝て!」
ニコリと笑って、私をベッドに引っ張る。
緑「おやすみ、A。」
こんな状況では寝れないと思っていたが、身体は疲れに正直なようで。
意識を手放そうとしていた時、唇に何かが触れた気がした。
目が覚めて、起き上がると隣には智洋がいた。
「あ…、智洋、おはよう。ほんとに起きてたの?」
緑「おはよ。うん、やってAの顔見てて飽きへんもん。」
ずっと寝顔を見られていたと思うとかなり恥ずかしいが、過ぎてしまったことは仕方がない。
緑「今日もAのこといっぱい聞かせてな?」
「うん、…あんまり面白くないと思うけど。」
緑「そんなことないと思うけどなあ。」
智洋は私の話を聞く時、興味を持って聞いてくれるから私としては嬉しい。
「それにしても、この部屋って殺風景だよね。」
緑「せやなぁ。…あ、観葉植物とか置いてみるのどう?俺の部屋にあるやつ、持ってくるわ。」
そう言って智洋は緑の観葉植物を持ってきた。
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ばと担(プロフ) - 「この瞬間だけは忘れさせたる」っていけめんや〜 そのあとヤるっていうのはちょっと嫌やけどw 面白いです!更新頑張ってください! (2019年4月27日 19時) (レス) id: 32431643fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nel_ | 作成日時:2019年4月16日 19時