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目が覚めると、茶髪の男性の顔が目の前にあった。
「うわっ!」
黄「やっと起きた。おはよう。」
「おはよう、ございます。」
男性はニコリと笑うと、私にハーブティーを差し出した。
黄「よかったら飲んで。…あ、自己紹介がまだやったね、俺は中間淳太。A、よろしくな。」
「中間さん、よろしくお願いします。…いただきます。」
差し出されたハーブティーは美味しそうに湯気を立て、目覚めをより心地よいものにしてくれた。
「…美味しい。」
思わず呟くと、中間さんが微笑む。
黄「よかった。」
黄「いきなりこんな事になって戸惑ってると思うけど、少しでもリラックスして欲しくて。」
「中間さん…。」
中間さんはあっくんとは違う優しさがあった。
黄「俺、朝ごはん取ってくるな。」
「あ、はい…、ありがとうございます。」
そう言い残し、中間さんは部屋を出ていった。
思えば、毎食ご飯は与えられるしお風呂もあるから生活に不自由はない。
ただ、1ヶ月後に殺されるかもしれないということを除けば。
それより、中間さんを待っているのに、なかなか戻ってこない。
起きたばかりなのに急激な眠気が私を襲った。
だめ、寝たら…、中間さんが困っちゃう…。
あれ、私…、中間さんを持ってて、その後…寝ちゃった?
いけない、起きなきゃ…、ってあれ?
身体が思うように動かない。
目だけ開けて、状況を確認しようとする。
黄「あ、起きた?…それにしても、名前も知らんような男が持ってきたもの飲むなんて、警戒心なさすぎやなぁ。」
中間さんが私の上に跨ってニヤリと笑う。
さっきとは違い、高圧的な態度に怖くなる。
「ど、どういうことですか?」
黄「そのまんまや、あのハーブティーに睡眠導入剤を入れた。」
黄「それより、昨日照史に何もされとらんか見るから、動くなよ。」
中間さんのギラギラした目に捉われて、抵抗しようにも出来なかった。
「何もされてないです、」
声を振り絞っても聞いてくれなかった。
中間さんは私のブラウスのボタンをひとつひとつ外す。
首をするりとなぞった後、中間さんは呟いた。
黄「…ふ〜ん。ほんまに何もされとらんのや。」
黄「まあええわ、これつけとけ。魔よけや。」
そう言って、小ぶりのシトリンが上品についたネックレスを私にかける。
中間さんは手の甲にキスを落とし、去っていった。
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ばと担(プロフ) - 「この瞬間だけは忘れさせたる」っていけめんや〜 そのあとヤるっていうのはちょっと嫌やけどw 面白いです!更新頑張ってください! (2019年4月27日 19時) (レス) id: 32431643fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nel_ | 作成日時:2019年4月16日 19時