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それどころか、ベクに身を捧げている。



このまま吸い続けたら死の危険だってある事くらい分かっているのに。



ベクは目を見開いて、それから私の事を睨んで怒った。



BH「…A、やっぱりこのままじゃダメだ。」



「…え、何?」



予想外の言葉に狼狽えながらベクの方を見つめると、しっかりと私を見据えていた。



BH「お前の血に依存してるのは俺。…それは一応悪いと思ってる。でも、このままだとお前の身体が危ねぇんだよ。」



こんなに真剣に言われたのが初めてだからどう答えていいかわからない。



私はただベクの瞳を見つめることしか出来なかった。



BH「…人間界に戻ろう。」



…それは、ベクと離れ離れになるって事?



考えるより先にベクの腕を掴んで、睨みつけた。



「…自分勝手すぎるよ。ちゃんと説明して。」



そもそもここが人間界じゃない事すら少し信じてなかったんだから。



BH「…お前はもっと自分のこと大切にしてると思ってた。でもそんな…、俺の好きな様にしていいって思ってるなら、Aを生かすも殺すも俺次第って事だよ。」



そうだよ、私はベクの為なら…。



こんなの私が私じゃないみたいで認めたくないけど、もうそう願ってしまっているんだ。



"ベクの為なら死んでもいい"って。



BH「だったらお前が止められなくなる前に、俺が終わらせる。今まで好きなだけ吸っといて本当に身勝手だけど、やっぱり好きな女を殺すなんて出来ねえ。」



顔を歪ませて苦しそうに声を絞り出していた。



本当に、都合が良すぎる。



いつの間にか私の中に入り込んでぐちゃぐちゃにして、私がベクに中毒になったら終わり?



私はやるせない気持ちになって、逃げるように部屋を後にした。



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頭がぼーっとする。



貧血なのもあるけど、それよりもベクのことで頭がいっぱいだ。



あれから三日間、ベクに血は吸われてないし私もろくに食事を取ってない。



でも無理にでも私を人間界に戻そうとしないのは、ベクにも手放したくないって気持があるからでしょう?



この仮定が合っているなら私はずっとこのままでもいいのに。



あの痛気持ちいい感覚を、他では味わえない最上級の快楽を手に入れる為にはどうしたらいい?



私の望みを叶えてくれるのは彼だけ。



私は近くにあったナイフに視線を移した。



…きっと、彼は私が用意した選択肢を選ぶはず。



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ぼぷぴ(プロフ) - 貴方様が書くお話、本当に面白いです…!!今回のギョンスのお話も最高でした…いろんな意味でドキドキが止まりませんでした!!これからも応援しています! (2020年3月24日 16時) (レス) id: eb25947e96 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう。(プロフ) - 1話1話がすごく読み応えがあって面白いです。シウミンさんの物語とスホさんの物語が個人的にすごく好きです。これからも作者さんのペースで更新して頂けるとうれしいです。 (2020年3月17日 3時) (レス) id: 622a208a12 (このIDを非表示/違反報告)
猫わかめ - 今日初めてこの小説を見つけたのですが、とてもハマって一気に読んじゃいました。どれも狂気的で特にセフンくんのは結末に鳥肌がたちました。すごく面白かったです。これからも頑張ってください! (2020年2月27日 1時) (レス) id: d5ef40128c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:nel_ | 作成日時:2020年2月2日 1時

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