【EXO】Obsession #2【短編集】

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…裏切られたんだ、私。



DO「…あは、貧相な女を抱くよりよっぽど気持ちいいよ。顔は可愛いし肌は綺麗、何より今まで何の疑問もなく与えられてきた愛を踏みにじるのが最高の快感だ。」



月明かりがギョンスの恍惚の表情を浮き彫りにした。



DO「…全てを失って信じた人間には裏切られて、どんな気持ち？」



笑いながら私の身体を貪る彼に、言いしれない恐怖が襲いかかる。



DO「Aを自由になんてさせてあげない。というか、Aが気付かなかっただけで今までの方が自由だったんだよ。これからは僕の奴 隷だ。」



ちゅ、と軽いキスをするから、それだけで全身の力が抜けてしまう。



「もうやめて…、」



泣いても懇願しても、彼はやめてくれそうにない。



…こんなにも好きだったのに、どうしてだろう。



DO「…恨んでるんだよ、憎いんだよ…っ！僕の家族はこの戦争で行方不明、僕だって明日生きれるかわかんない、どうやって死ぬかもわかんないっ！でもAは？価値なんてないのにのうのうと生きてる！だから同じ目に合わせたかった、それだけだよっ…！」



泣きながら言うギョンスの言葉が全てだった。



顔を歪ませて声をあげるギョンスに、彼の気持ちを悟るしかなかった。



「…そっか、」



感情をさらけ出して泣き喚くギョンスに、愛おしさが溢れ出した私もおかしいのだろうか。



でも、何だかストンと胸の中に落ちて納得出来た。



これは今までの生活の罪滅ぼしだ。



私は恐らくこうなって当然だったんだろう。



恨まれてもしょうがない、というかこうであるべきだったんだ。



「…ギョンスが私を恨んでも、私はギョンスを愛してるよ。」



歪だけれど、ちゃんと好きな人と結ばれたわ、私。



来世では、幸せになろうね、



ギョンス、愛してる。



fin.



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ここまで読んで下さり、ありがとうございました。



ギョンスの話は作者がギョンスペンなのもあり、長めになってしまいました。



また、「スウィングキッズ」に影響されている作品です、とても面白かったので見てみて下さいTT



早いもので「Obsession #2」も50話まで来てしまいました。



いつになるかわかりませんが、また次のお話も読んでくださると嬉しいです。



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