検索窓
今日:4 hit、昨日:18 hit、合計:163,046 hit

34話 ページ41

.




気がつけば、見知らぬ空間にいた。


そこは暗くて、ほんのり明るくて、冷たかった。




そして、私の目の前に少女が立っていた。


その子は、「ごめんなさい。せめてもの贈り物」って言って、私に幻のようなものを見せた。


暗闇の中に白く光るスクリーンのようなものが現れた。



それで見た幻は授業みたいだった。


見覚えのある人が【全集中 炎の呼吸】について話していた。

見覚えのない人が【日の呼吸】について話していた。

見ただけで鳥肌の立つ人が【呪術】と【術式】について話していた。




____これは何?

何の為にこれを見せられているの?



頭の中が疑問でいっぱいになった時、その幻は消え、代わりに上の方から一筋の光が差してきた。



・・・その光が差しているところに向かえと言われてるみたいで、私は行きたくなかった。


行けば、何かが零れ落ちる。

そんな予感がして、私はその場に蹲った。



だけど、私の意志とは裏腹に体は水中を泳ぐように光の差す方へ進んで行った。




『ねぇ、君は何がしたかったの?』




この空間を出てしまう前に、暗闇に叫び、問いかけた。




「貴女が傷つかない為よ。」





聞こえた声はあの少女とは違う、大人びた声で、今にも泣きだしそうだった。



『っ、待って!!貴女は何を(・・)知ってるの!』



そういえば、私は此処に来るまでの記憶が無い。

自分の名前も分からない。



あの人は、何を知って、何を解って、何を謝っているの?




空間を出る直前に見えた景色。



暗闇に蝋燭のように小さな蒼の炎が揺らめいていた____







.

【作者からお知らせ】→←33話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (153 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
365人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

果鈴(プロフ) - 星猫さん» 鬼滅の刃、呪術廻戦、ハイキュー、約束のネバーランド、文豪ストレイドッグス、暗殺教室、ヒロアカです。暗殺教室とヒロアカは少し知ってる程度ですが……。 (2021年3月20日 8時) (レス) id: 71e0ecb3e1 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか? (2021年3月20日 7時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
果鈴(プロフ) - プスメラさん» プスメラさん初めまして。コメント、応援ありがとうございます。この小説のオチは決めていないので、今後アンケートという形でオチを決めたいと思っています。折角コメントして頂いたのにすみません。 (2021年3月3日 17時) (レス) id: 71e0ecb3e1 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラ - 果鈴さん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願いします。続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年3月3日 17時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
果鈴(プロフ) - ましゅふわさん» ありがとうございます!頑張ります!一般入試…ですか。全力出し切りましょう!(偉そうにごめんなさい) (2021年3月2日 19時) (レス) id: 71e0ecb3e1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:果鈴 | 作成日時:2021年2月25日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。