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21話 ページ28

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「逃げない。俺達は生きるべきじゃない。」


「私達は天寿を全うして死んだよ。化け物(呪霊)になってまで生き延びたくない…!」


「だから、お願い。私達を殺して?」



っ、嫌だ、呪霊になったとは言え、誰も傷つけていない彼女達を殺したくない。

殺す勇気がない。



──────神様は残酷だ。


優しい人達ばかり辛くて苦しい思いをする。



『殺したくないよ…。二人は誰も傷つけてない。』



五条先生の気配が段々近づいている。

二人は祓われるのかな、



『・・・炭治郎くん。禰豆子ちゃん。無惨が呪霊になって生きてるのは知ってる?』


「えっ……?」

「っ!!無惨が生きてるのか!?」


禰豆子ちゃんは驚き、炭治郎くんは殺意を剥き出しにした。


『二人が呪霊になったのは無惨のせいなの。無惨が、鬼になった人の魂を呪霊へと変えてるの。』


二人がハッと息を飲む。

そして、体を強ばらせ、身構えた。


私の後ろに立つ人物が誰か分かったのかな。

そりゃ噂ぐらいは聞くよね。


【特級呪術師 五条悟】



「蒼神。呪霊と何喋ってるの?というか、何で呪霊が高専に居るんだよ。」


『・・・二人は前世の仲間です。鬼になったけれど、人を食べなかった。優しい人達です。』



私は禰豆子ちゃん達を庇うように立ち、二人に出会ってからずっと考えていたことを五条先生に話した。



『私達が無惨を倒すまで、この二人は人を絶対に襲わない。呪術師も無闇に手を出さない。

こういう内容の縛りを結びたいんですけど、駄目ですか?』



五条先生は二人を見つめ、ニカッと笑った。



「いいよ。害は無さそうだし。上層部には僕から言っとくから。」

『!ありがとうございます!!』



その後、私は炭治郎くんと禰豆子ちゃんと縛りを結び、二人を野薔薇さん達に紹介することにした。

知らずに攻撃されても困るしね。


そんな事を考えながら、さっきの出来事を思い返す。


《上層部には僕から言っとくから》

・・・五条先生って、意外と頼もしいな。

いつも巫山戯てるから分からなかった。


今度、五条先生の目隠し外した所見てみたいな。



「蒼華ちゃんに春が来るといいね。」



突然、禰豆子ちゃんがそう呟いた。

だけど、私と炭治郎くんは訳が分からず首を傾げた。

そんな私達を見て禰豆子ちゃんは困ったように笑っていた。





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果鈴(プロフ) - 星猫さん» 鬼滅の刃、呪術廻戦、ハイキュー、約束のネバーランド、文豪ストレイドッグス、暗殺教室、ヒロアカです。暗殺教室とヒロアカは少し知ってる程度ですが……。 (2021年3月20日 8時) (レス) id: 71e0ecb3e1 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか? (2021年3月20日 7時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
果鈴(プロフ) - プスメラさん» プスメラさん初めまして。コメント、応援ありがとうございます。この小説のオチは決めていないので、今後アンケートという形でオチを決めたいと思っています。折角コメントして頂いたのにすみません。 (2021年3月3日 17時) (レス) id: 71e0ecb3e1 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラ - 果鈴さん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願いします。続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年3月3日 17時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
果鈴(プロフ) - ましゅふわさん» ありがとうございます!頑張ります!一般入試…ですか。全力出し切りましょう!(偉そうにごめんなさい) (2021年3月2日 19時) (レス) id: 71e0ecb3e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:果鈴 | 作成日時:2021年2月25日 19時

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