囚われの神様【鬼滅の刃】 (ページ9)

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「さぁな。アタシが言うのもなんだが、人を殺すことを楽しむことや、人を軽蔑すること、虐めること、私利私欲でものを盗んだりすること。

アタシが今言ったことを沢山行っている人なんじゃねーの？

アンタみたいに、生きる為に人を喰べたり、生きる為にものを盗んだりする人を【悪】だと言うのはおかしいと思う。」

『そう...。ところで今日は人(死者)が多いね。』

「どうもあっち(此岸)で鬼が暴れているらしいな。アタシ的には鬼は消えて欲しいな。

鬼は、善悪を判断しにくい生き物だしな。」

私が鬼殺隊に入れば閻魔は楽になる。

けど、人を沢山喰べた鬼の私が鬼殺隊に入ることは不可能だ。

『暇な日は手伝いに来ようか？』

「いや、来なくていい。そりゃあアタシは今猫の手も借りたいぐらい忙しいが、この仕事はアタシ1人で充分。

アンタは鬼殺隊にでも入って死者を減らしてくれよ。瀕死の手前の人を助けまくればいいさ。

神社から出ればいい。何もお前は人の操り人形じゃねぇんだから。」

『！！、そうだね。じゃあ私はそろそろ戻るよ。』

「おー」

彼女が去った後、

「アンタは自分のやりたいことをすれば良いんだよ。散々人間の言う通りにしてきたんだから。」

本当の悪が何かは分からない。

人は皆、物事の価値基準が違うから。

だけど＿＿＿＿

『(今日の宴を最後の宴にする。これが終われば此処から逃げて、産屋敷邸に行こう。)』

誰かに自分が悪かどうかを決めて貰い、それに従って行動する。

それが最善策だと私は思う＿＿＿＿

【第二話悪とは何か】～完～