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【第二話 悪とは何か】 ページ7







「ここが御前山ねぇ...派手に綺麗な見た目の山だな!」

「嗚呼!とても鬼が居るとは思えない!それに平安時代から居るのに鬼殺隊士を殺さないとは興味深い!!」

「いやお前馬鹿かよ。鬼殺隊士以外の人は殺してんだから興味も何も無いだろ。」




・・・また黒い服の人が来た。


最近何回も来る。

姿を見られたくないから神社に入った瞬間に気絶させて巫女に運んで貰っているけど、何で懲りずに来るの。


人って分からない。



あ、気づかれたかも。



「宇髄!!」

「あれだな!音の呼吸 壱の型 轟!」


派手な人がそう言うと、爆発音が鳴り響いた。


馬鹿!そんなことをしたら巫女が来るだけなのに!


巫女が来たらこの人達は殺されてしまう!!



彼女は焦りの表情を浮かべ、周りを見渡していた。

鬼殺隊の2人からすれば、鬼が柱が来たと焦っているようにも見て取れる。


これなら倒せる。そう思って1歩鬼に近づくと何処からか包丁が飛んできて煉獄の前に刺さった。


「ウチの生き神様に何か用ですか。」


____巫女が来た


『ッ!そこの2人!!今すぐ逃げて!!』


私はすぐにそう叫んだ。

もうこれ以上人が殺されるのを見たくない!!


でも、私が鬼だからだろうか。

私が1歩踏み出した瞬間、首元に刀が迫っていた。

間一髪で躱して距離をとる。



距離をとった後、その2人が発した言葉は予想外のものだった。



「お前、脅されてんのか?もう安心していいぞ?俺ら【鬼殺隊】がド派手に守ってやるからな!なぁ煉獄!」

「・・・嗚呼!」



脅す?安心?守る?


・・・あぁ、私が悪者なんだ。

私を鬼にした母でもなく、血肉を喰べるのを拒むと無理矢理喰べさせる巫女でもなく、私なんだ。



「巫山戯ないでください!!生き神様が何をしたって言うんですか!?あの方は平安の頃から沢山の人々の病気や怪我を治してきました!

しかも脅すとか!!そんなこと1度もありませんよ!!

貴方達がおかし...」


巫女が気絶させられる。


「煉獄。此奴は派手に洗脳されてるんだ。気にすんな。」



洗脳。



あぁ、

『やっぱり、悪いのは私なんだ。』


どんな理由があろうとも、悪者なんだね。




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作者名:果鈴 x他1人 | 作成日時:2020年10月14日 18時

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