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『え...これは何のつもり?』
「何って、食事ですよ。生き神様の。人の血肉を喰べるのでしょう?」
次の日、私の朝餉には人の血肉が出された。
昨日、母を喰らっていた所を見られていたからだと思う。
食べたくない。そう思うのに本能には抗えない。
『頂きます。』
私はそう言って喰べ始めた。
『ご馳走様でした。』
毎日毎日人の血肉を喰べていたある日、異変が起きた。
『何これ...鳥兜?』
私の周りに鳥兜の花が出てきたのだ。
私が1度手を振るとそれは消えたけど、出てこいと念じると出てくるようになった。
・・・これはいつか使えるかもしれない。
何年も血肉を喰べ続けていたけれど、私が出せたのは鳥兜と、不思議な花だけだった。
私の容姿は13歳から変わらなかった。
私の周りの巫女は何回も変わっていった。
黒い服を来た人が頻繁に此処を訪れるようになった。
人と戦わないと駄目な時が増えた。
私はその度に鳥兜の毒で気絶させて山の前に置いたけれど。
角を消せるようになった。
日の下に出れるようになった。
気付けば私は千歳を超え、時代は大正時代になっていた。
「天元。杏寿郎。御前山にある神社に鬼が居るらしいんだ。その鬼は平安時代から居るからもしかしたら上弦の鬼かもしれない。
隊士からの情報によると、神社に入った瞬間気を失って気づいたら山の前にいるらしい。
____危険だけど頼めるかい?」
「「御意。」」
小さな歯車がはまった瞬間だった________
【第一話 全ての始まり】〜完〜
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作者名:果鈴 x他1人 | 作成日時:2020年10月14日 18時