・ ページ48
《Seungmin side》
『私が冗談言うような人間に見える?安直になんか言ってない。スンミンくんはかっこいいよ。』
ただでさえ気温が高くて暑いのに、顔周りが更に熱っぽくなる。かっこいいなんて言わないでよ、期待しちゃうから。
僕は覚悟を決めてきたんだ。今日、Aに思いを伝える。ここで振られたらキッパリ諦める。勿論、今日上手く伝える機会がなくてもだ。ちゃんとやれ、キムスンミン。
SM「さあ!気を取り直して今日はスンモがたくさんソウルを案内してあげます」
Aはニコニコしながら僕の決めた今日のスケジュールを聞いてくれた。
SM「じゃじゃーん、まずはここで、食べ歩きをします」
『すご〜い!沢山お店あるよ!!』
大きなおめめをキラキラさせながらあちこちを見るAは、まだ小さな子供みたいだった。
食べたいものが沢山ありすぎて、終いには両手で持てなくなって僕に申し訳なさそうに
『スンミンくん…これ、あとこれも持ってほしいの……』
とお願いするAは、悪いことをした犬のようでとても可愛かった。
Aが一頻り食べ終わったのを見計らって
SM「そろそろここを出ようか」
と言うと
『うん!』
と普段のAからは想像できないような元気な返事が聞こえて頬が弛む。
________
次に連れてきたところは明洞。
『スンミンくん、この服似合いそう』
緑色の、秋冬で着られそうな大きめのパーカーを一着持ってきてくれたので、折角選んでもらったし、ということで買うことにした。
レジに通して、Aのところに戻ると、僕と同じショッパーを持っていることに気づく。このお店で何か買ったのだろうか。
SM「Aちゃんは何を買ったの?」
と問うと
『ひーみーつ』
と返ってきた。
246人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:でんでんい | 作成日時:2024年1月21日 2時