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《Your side》
開いた口が塞がらない。
今、私が想像しているスンミンくんと、イエナの話すスンミンくんは、同じ人?違う人かもしれない。
だって私、知らない。
イエナに私の話を楽しそうにするスンミンくんも、私がいるから学校を楽しみにしててくれているってことも。
________
「ねえ。いちから、じゅうまで。教えて?Aちゃん。」
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頬を薄紅色に染めて、白い歯を見せて笑う記憶の中のスンミンくん。
自分は一から十まで教えろだなんて言うくせに、私には何も言わないんだ。
『ずるい人……』
無意識にこぼれた言葉はイエナに拾われた。
IN「スンミニヒョンがですか?」
『いや、そうなんだけど』
IN「?」
その先に言おうとしていた言葉を言うのは少し憚られた。
だって出会ったばっかりなのに
『気にしないで、ただの独り言』
あまりにも傲慢すぎる
『イエナ、今日はお話してくれてありがとう。またスンミンくんに連絡先聞いておくね』
IN「えっ、え、あ!はーい!!またね!!!」
あの日の会話は、ふたりだけの秘密がいい、なんて。
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作者名:でんでんい | 作成日時:2024年1月21日 2時