いちから、じゅうまで (ページ18)

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《Your side》

多分、スンミンくんが言うAって苗字の人間なら、ほとんど私のことだと思う。でも、スンミンくんは後輩にまで私のこと話すの？どれだけ私のこと小馬鹿にしてるのやら。
自分で考え込んで悲しくなって、ヤンくんに尋ねる。

『ヤンくん』

IN「よければイエナって呼んでください。話すのは苦手ですけど、距離があると話しにくいので。
それと、僕も名前で呼んでいいですかね。Aヌナ。」

人生で初めてかもしれないヌナ呼びに少し驚くがそのまま話を続ける。

『いいよ、わかった。
イエナ、ところでなんでさっきスンミン君の名前を？知り合いなの？』

IN「あ。ヌナもやっぱりスンミニヒョンのこと知ってるんですね。
ヒョンは僕が生まれた時からの幼なじみです。ずっと優しくしてくれて。」

にこにこと目が無くなるくらい細めて笑うイエナは赤子のようだった。
そんな赤子のように可愛げのあるイエナに、スンミンくんはどんな私の話をしていたのか。
話次第でスンミンくんを埋める覚悟は出来ている。

『幼なじみなんだ。いいね、私そういう人いないから羨ましいや。

ところで、話が戻るんだけど、スンミンくんはイエナに私の何を話したの？』

さあイエナ、正直に白状してくれ。
今からスンミンくんの命運が決まります。