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膵臓２ ページ2
曇天の日。
生前の彼女には似合わないその日に、葬式が執り行なわれた。
彼女の命の価値の証として、沢山の涙に包まれているであろう葬式にも、昨夜の通夜にも参列しなかった。
俺はずっと家に居た。
机の上にある、その機械に触れるのはいつ振りだろうか。
携帯を手に取って見るが、当然メールも電話も来ていなかった。
送信履歴を見ると一通だけ、俺が彼女に送ったメールが残っていた。
たった一言
たった一行の短い文章。
『君の膵臓を食べたい』
彼女がこのメールを見たのかは知らない。
仮に見たとして、彼女はどんな風に思っただろうか。
そんな事を考えているうちに、俺は眠ってしまっていた。
夢の中で俺と彼女はあっていた
…かもしれない。
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作者名：アニヲタRT | 作成日時：2016年12月6日 19時
