まどろみ(9) ページ9
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昨日ほどではないけれど、結局今日も遅くなってしまった帰り。
ジンジンと鈍く痛む体と、··· 心の痛み、には気付かないフリをして、裏口から足を踏み入れた。
リビングのドアを開けると
A「 ··· ひ、!」
「 !あら、··· おかえりなさい、」
侑李くんがいたのだ。
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A「 あ、ただい、ま ······ 」
どうしよう、まさか誰かいるなんて思っていなかった ···
侑李くんは携帯のゲームをやめて、ソファに座ったまま私の方を向いた。
綺麗な瞳と一瞬絡んだ視線は、すぐに逸らされた。
口元が静かに小さく動く。
侑李「 随分と遅いんだね 」
A「 うん ··· ごめんなさい、」
侑李「 謝らなくていいけど。··· 危ないよ 」
私はコクコク、頷いた。
深夜だからなのか、二人きりだからなのか
間接照明に照らされる侑李くんは、少しだけ表情が柔らかく見える上、言葉が続く気がする。
初めてまじまじと彼の顔を見たけれど、
すごく整っていて、パーツが何とも愛くるしい ···
侑李「 ······ あんま見ないでくれる?」
A「 !!ご、ごめん 」
侑李くんはプイ、とそっぽを向いてしまった。
ああもう、何やってるの私!
せっかく話せたのに ······
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作者名:めい | 作成日時:2018年7月15日 16時