まどろみの空隙（ Yuri.C ） (ページ2)

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まどろみ（2）ページ2

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A「えっ？··· 転勤？」

目を丸くする私に、お父さんとお母さんはへらりと笑った。

「急に決まってな、すまない」

A「ば、場所はどこなの？」

「ふふ、··· 自由の国、アメリカよ！」

A「はあ！？」

つい立ち上がって大きな声を出した。

だって、突然決まった親の転勤が、海外だなんて ··· 信じられない！！

A「む、無理だよ私、いきなり英語の生活なんて、、！それに、学校だって、どうしたらいいの？」

「はっはっ、分かってる。そこで本題なんだが ······ 」

そこで少しだけ真剣な顔になったお父さんが言ったのが、

「父さんの知り合いが、Aを二年間預かってくれるというんだ。A、そこに住ませてもらわないか？」

その知り合いというのが海外進出までしている企業の社長さんで、家はもちろん超豪邸。

私には到底手が届かなく勿体無い、とても贅沢な暮らしな訳で。

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玄関で深々と頭を下げた先、これから「きょうだい」となる三人は、キラキラと輝くシャンデリアの下で微笑んだ。

ふにゃふにゃ笑顔が印象的な宏太さんと、ポニーテールが似合う＇頼れるお姉さん＇の莉奈さんは大学生。一番年下であり同い年なのが、無口で大人しい侑李くん。

「本当に歓迎するよ」と言ってくれたし人見知りはないものの、馴染めるか不安。

そんなことを思っているうちに、ソファに埋もれた私は眠りについてしまったんだ ······

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