龍の面をつける彼女は柱でした。【 鬼滅の刃】

第拾漆 ページ19

ア「貴方達に比べたら私なんて大したことないので お礼など結構です
選別でも運よく生き残っただけ
その後は恐ろしくて戦いにもいけなくなった
腰抜けなので」

炭「そんなの関係ないよ 俺を手助けしてくれた
アオイさんはもう俺の一部だから
アオイさんの想いは俺が戦いの場に持っていくし」

目を見開き 固まる

炭「怪我したらまた頼むね！！」

手を振りながら走り去っていく炭治郎

次に縁側に腰掛けているカナヲのともへ

炭「あ！いたいた カナヲ
俺達出発するよ 色々ありがとう」

ニコニコと笑顔をむけるだけのカナヲ

炭「…君はすごいね 同期なのにもう継子で
俺達も頑張るから」

尚もニコニコと笑顔を向けるカナヲ

炭「えーっと…」

ちょっと 困りながら 自分も笑顔を返す

炭「…」

カ「…」

炭「…(￣▽￣;)」

カナヲが何かを取り出す

炭「！？」

裏と表と書かれたコイン

それをコイン投げのように高く上げる

すると コインは裏だった

カ「師範の指示に従っただけなので
お礼を言われる筋合いはないから さようなら」

炭「(喋ってくれた！)」

しかし 質問するもさよならと言うだけ

炭「コイン あんなに回るんだね」

自分の手にあるコインを見つめるカナヲ

カ「指示されてないことはこれを投げて決める
今 貴方と話すか決めた」

炭「なんで自分で決めないの？」

笑顔のままのカナヲ

炭「カナヲはどうしたかった？」

カ「どうでもいいの 全部どうでもいいから
自分で決められないの」

炭「この世にどうでもいいことなんてないと思うよ きっとカナヲは心の声が小さいんだろうな」

ただ 炭治郎を見つめるカナヲ

炭「うーん 指示に従うのも大事だけど…」

「それ 貸してくれる？」

カ「えっ？うん、あっ…」

炭「ありがとう」

コインを受け取ると庭の真ん中までいく炭治郎

炭「よし！投げて決めよう」

カ「なにを？」

炭「カナヲがこれから自分の心の声を
よく聞くこと」

勢いよく投げたため 高く上がる

なんとか キャッチし 中を見ると表

炭「カナヲ！頑張れ！ 心は人の原動力だから
心はどこまでも強くなれる」

カナヲの手を握る炭治郎

驚いていて言葉を返せないカナヲ

手を振りながら 走っていこうとする炭治郎

カ「なんで表を出せたの？」

炭「偶然だよ 表が出なくても出るまでやろうと思ったから」

呆然とするカナヲ

炭「元気で〜」

そのまま走り去ってしまった炭治郎

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