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「私だって、知名度アップのチャンス……
ではなく伝統ある儀式を諦めたくはありません!
今すぐ中止にすべきか、天気が崩れないことを願い当日まで待つべきか……ああっ、私はいったいどうすれば!」
そして諦めきれないデュースは頭を抱える様にしてリアクションをする学園長に、ダメもとで申し出た
「中止の決断は、当日まで待ってくれませんか?
僕は諦めたくないですし本番まで儀式の練習を続けます」
「いいんですか?
中止になってしまえば練習が無駄になってしまいますよ?
それでも、本番に向けて準備を続けてくれるんですか?」
「今ここで練習をやめて、当日に後悔したくない。
僕はこのまま当日まで、練習しつづけます。
クローバー先輩とシュラウド先輩も一緒に頑張りましょう!」
先輩たちが同意してくれれば学園長も頷くはずと思ったデュースは他のスターゲイザーに同意を求める
しかしその反応は良いとは言えないものだった
「うーん……
やみくもに努力するのは合理的じゃないと思うんだが……」
「拙者もトレイ氏に賛成!まさに大人の意見!」
「でも………僕たちが“スターゲイザー”に選ばれるなんてこと在学中は二度とないと思うんです。
だから、どんなに確率が低くても晴れる可能性がゼロじゃないなら…後悔しないよう精一杯やっておきたいんです。
お願いします!」
勢いよく頭を下げたデュースにトレイは苦笑いを浮かべた
「ふむ……まあ、デュースの言うことも一理あるな。
もし当日晴れたら、練習不足の舞を披露することになる。
そうなれば、俺たちは揃って寮長に首をはねられてしまうかもしれない」
それはとても低確率な話だが、もしも本当に現実となった場合彼らの寮長がスターゲイザーという役目に選ばれたのにも関わらず完璧に役目を果たさなかったと、寮の恥だと顔を真っ赤にしてお冠になるのは目に見えるようにわかる話だった
だからその可能性を考えれば、練習をして備えるべきだとトレイは思った
「わかったよデュース。俺も付き合う」
「なっ!?トレイ氏が賛成しても、拙者は断固反対ですぞ!」
「というかイデア。
お前はそもそもデュースとの勝負に負けたんだろ。
拒否権なんかないんじゃないか?」
「はあああ!?」
「トレイ・クローバーさんの言うとおりだよ、兄さん」
「そ、そんなぁ……拙者に残された唯一の希望が……」
オルトにさえも言われ、この場に誰一人としてイデアに味方する人はいなかった
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猫(プロフ) - 江さん» 待ちます!! (2020年9月24日 22時) (レス) id: 683b76cb48 (このIDを非表示/違反報告)
ネオン - 江さん» ありがとうございます…! (2020年9月24日 21時) (レス) id: 9cd04c5dde (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - ネオンさん» ネオンさま、了解しました。他の方は行けてるのですが、何らかの原因で検索避けに引っ掛かってらのかもしれないですね。URLかいたところにリンクつけたのでそこから入ってください。 (2020年9月24日 21時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 猫さん» 猫さま。いつもながらコメントありがとうございます!本編の更新少々お待ちくださいね! (2020年9月24日 21時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
ネオン - 江さん» 表示される場所で試したのですが… (2020年9月24日 21時) (レス) id: 9cd04c5dde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:江 | 作成日時:2020年9月2日 13時