兄さんは日柱 【鬼滅の刃】

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一方その頃、スヤスヤと眠るAの枕元に、1人の男が立っていた。

その男は息を吸い込み＿＿＿＿

｢起きろ！！！！！！A！！！！

今日は柱合会議があると連絡がなかったのか！！！！｣

その大声に障子がビリビリと震えるが、当の本人はというと。

『うぅん………ふぅ』

僅かに顔をしかめ、寝返りを打つとスヤスヤと眠り直してしまう。

これには流石に大声を出した男＿煉獄も、困り顔だ。

｢A……起きなさい｣

ユサユサと揺らすと、布団の中からAの腕が伸びる。

『………杏寿郎ですか？ちょっとお願いしたいことが』

｢なんだ！言ってみろ！｣

『まず羽織を脱いで』

その言葉に煉獄はキョトンとするが、直ぐにうむ！と頷き羽織を脱ぐ。

『隊服の上着を脱いで』

｢上着も？｣

疑問に思いながら、上着を脱ぎ、Aを見る。

『こっちです、こっち』

布団の中から手招きをされ、言われるがまま布団の中に入る。

途端、来ている服の合わせから手が入り込み＿＿背中まで一周すると、Aの顔が胸元に擦り付けられた。

『あぁ…流石は炎柱、暖かい………すやぁ』

酷く冷たい体温を上半身に味わいながら、煉獄は叫ぶ。

｢起きろ！！！！！！｣




ーーーーー

その後、Aをたたき起こした煉獄は、藤の家の人に握り飯を作るよう頼み、Aの着替えを急かした。

『いやあ……すみません、眠かったもので』

｢うむ！それは仕方ないが、今日は柱合会議だ！

万が一遅れては、他の柱やお館様にご迷惑となる！｣

『そうですねぇ…よいしょ』

壁にかけておいた羽織を着て、Aは煉獄を振り向く。

『お待たせしました』

＿＿振り向いたのだが、煉獄はいない。

『あれ？』

Aが首を傾げると、勢い良く襖が開かれた。

｢握り飯を貰ってきた、急ぐぞ！｣

『ええ、急ぐんですか？もっとのんびり＿はい、分かりました。急ぎましょう』

煉獄の眼力に負けたAは、藤の家を出て渋々走り出した。

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