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散歩 ページ16

太宰「_え?」
後ろで太宰が困惑した様な声を出したが、私は気にせず探偵社を出た。
暫く街を出鱈目に歩き、尾行等が居ない事を確認して家に帰った。


リビングにあるパソコンを起動させ、福沢に伝えた通り、証拠の写真などを送る。
幾つかの作業をし終えて顔を上げると時計は午前10時半を指していた。
_今日は午後からの出勤になりそうだな。
私はそう考え首領に連絡する為に先程の2つとも違う折りたたみ式の携帯電話を手に取った。
鷗外「_もしもし?」
A「ボス、中原です。今更ですが、今日は午後からの出勤にさせて頂きます。」
聞くものによれば失礼だと感じる様な言い方だが、彼は全く気にしてない様だ。
鷗外「わかったよ。じゃあ、出勤したら私の部屋へ来てくれるかな?」
A「はい。では失礼します。」
電話を切り、息を小さく吐いてキッチンへ入り、簡単な昼食を作って食べた。
そのまま包帯を取り出し服を脱いで、腕と首と右眼に巻いた。
髪型も兄と同じ様にセットする。
何時も通り兄とお揃いの服に着替え赤いマフラーを巻き、手袋をつけ帽子を被る。
背中に、愛用している双剣を背負い、外套を上から羽織った。
玄関に出て置いてある鏡を見た。
背格好も兄と殆ど同じ為、黙っていれば、兄が包帯を巻いてマフラーをしている様にしか見えない。
現在の時刻は11時15分。少し早いがビル迄は意外と距離がある為、少しのんびり歩けばちょうど良い時間に着くだろう。
A「行ってくるね。織田作」
自分でも知らぬ間に小さく呟いた言葉は、かつて存在した日々を思い出させるものだった。




折角だから寄り道でもしながら行こうと思い、ニュースでやって居たカフェを見に行った。矢張り流石はメディアの力といったものだ。未だ午前中にも関わらず沢山の人が並んで居た。此処は暫く来れそうに無い。
次に梶井が爆破したビルがあった所へ向かった。
此処は物陰から見る程度にしたが、沢山の市警が集まり、捜査をしている様だった。そのうち軍警も動いて梶井は指名手配にでもなるだろう。
最後に行ったのは鏡花が暗殺した家族の家。此処も通り過ぎざまに見ただけだが、家の前には沢山の花が置かれ、知人だろうか_家の前で泣いている人も2、3人いた。



ある程度時間を潰せた為、そろそろビルに向かおうと大通りに出た時だった。
女「引ったくりよー!」
女の悲鳴に近い叫びが聞こえた。

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 中原中也 ,   
作品ジャンル:アニメ
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作者名: | 作成日時:2018年11月3日 22時

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