*拾玖 ページ21
・
『中原さんいい人だった…』
探偵社に続く階段を上がっているA
その片手にはコンビニの袋がぶら下がっている
『…こんのすけ?』
「そ、そうですね…」
ポートマフィア内で一言も喋らずAの服の中に縮こまっていたこの狐、怖すぎて隠れていたらしい。アホか
_武装探偵社
ガチャ
『只今戻りましたー…』
「Aちゃんおかえり!遅かったね」
「A〜!アイスは〜?」
『ただいまです!乱歩さんごめんなさい、溶けちゃいました』
「え〜?!ずっと待ってたのに…」
ソファに身を乗り出して口を尖らす乱歩さんに、Aは申し訳なさそうに眉を下げる
『乱歩さん、今度乱歩さんの好きなお菓子沢山買いに行きましょう?』
「言ったね!?しょうがないなぁ〜今回はそれで手を打とう!」
御機嫌になった乱歩さんはルンルンで駄菓子を食べ始めた
『皆さんの分も買ってきてたんですけど溶けてしまって…って、他の皆さんは仕事?』
「うん。あ、でも太宰さんはそこで寝てるよ」
乱歩さんとは反対のソファの上に丸まって寝ている太宰は寒そうに身を寄せていたので、近くにあったブランケットをそっと掛けてあげる
『ぅわっ、』
するとブランケットの間から手が伸びてきて、腕を捕まれ引っ張られた
体制を崩したAは、太宰に受け止められる
『お、起きてたんですか』
「んふふ〜おはようAちゃん、ブランケットありがとう」
『どういたしまして…って離して下さいー』
「んん、暖かいからもう少し…
…ん?」
『?!』
急にガバッと起き上がった太宰
両手でAの肩を掴むと、くんくんと首や背中の匂いを嗅ぎだした
「太宰?なにAにセクハラしてんの!?」
「だだだ太宰さん!?」
敦君と乱歩さんが慌てる中、太宰は顔を顰めた
「…
『さ、さっきまで一緒に居ました。匂いは多分、服を貸してもらったのでそれだと…』
「服ぅ?!」
た、確かに男物だ…しかも彼シャツじゃないか!私だってまだなのに!と叫ぶ太宰
「Aちゃんがチビの匂いに包まれてウッ…今すぐ脱ぎ給え!!そして私のコートを羽織るんだ!」
『え?!』
シャツを捲ってくる太宰を必死に止める敦
結局、帰ってきた国木田に思い切り殴られ、事は収まった
2384人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kaki氷 - 終わりか〜〜分かるわ〜急にネタ浮かばなくなるのとか、他作品に沼るのとか!天の恵み待ちby (2022年11月13日 16時) (レス) @page32 id: 3cc8562ddc (このIDを非表示/違反報告)
アスパラ - この作品めちゃくちゃ好きです!!何度も読んでて続きが気になりすぎてつらいんですが、まじでお願いします続編をお恵みください (2022年5月14日 22時) (レス) @page31 id: 3c601836b6 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 初コメ失礼します!!とても面白い作品で何度も読み返してしまいました!!終わりとなっているのは残念ですがもし創作意欲が出てきたら書いていただけると嬉しいです!ほかの作品の更新も頑張ってください!! (2020年1月30日 18時) (レス) id: a265b6fcb3 (このIDを非表示/違反報告)
ひにゃたこ - 更新されないのですか?! (2019年11月29日 18時) (レス) id: 2190e9e698 (このIDを非表示/違反報告)
ヱりス(プロフ) - これって終わりなんですか…?!他の作品なども忙しいと思いますが、この作品大好きなので更新希望です…!! (2019年6月15日 0時) (レス) id: c52b4f2b0b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あか。 | 作成日時:2016年7月11日 22時