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18 自己紹介 ページ18

「そろそろ練習はじめるぞー」

短髪の人が声を上げた。

この状況が終わる合図に安堵と、手が離れる寂しさを紛らわせるように勢いよく立ち上がり清水さんの所へ走っていく。

「蛍と山口くんに声を掛けてもらって来ました、保志野Aです。初心者なのでご迷惑をかけることもあるかもしれませんがよろしくお願いします!」

そう言って私は頭を勢いよくさげた。挨拶は引っ掛からずに言えたもののこんな美人の顔は何時までも直視できない。

女同士でもなんだか照れてしまう。

清水さんは優しく「うん、来てくれてありがとう。これからよろしくね」と言ってくれた。

これからまた先生と選手の前で自己紹介することになると思うから、と説明を受けていると

「Aちゃーん!急に走っていくから、びっくりしちゃった」

舞花ちゃんが駆け足で私の後ろまで来る。正直、びっくりしたのはこっちだよ。と突っ込みたい。さっきの顔と違いすぎる。

「貴方もマネージャー希望?」

清水さんの盾のようになっていた私の後ろからひょこっと顔を出して清水さんが言った。これから3人で、と思うと何だか頭が痛い。

「はい!よろしくお願いします!」と舞花ちゃんが言って清水さんに続けて話し掛けようとした時、扉が開いて先生と、もう1人男の人が入ってきた。

武田先生と、誰だろう。見たことないから教師ではないであろう。

「集合!」

短髪の人の掛け声でアップをしていた選手達が一斉に先生達の所へ集まった。迫力が凄まじい。

「私たちも行こうか」と清水さんに促されて選手達に混ざった。




先生と一緒に入ってきた人は今日のメニューの指示を出して、先生も選手達へ言葉を述べる。

その後清水さんから新しいマネージャーがいると言い、皆の前に出るように促された。

舞花ちゃんと2人で選手たちの前に出て自己紹介。

どちらが先か、と思えば向こうが先に口を開いた。

「真田舞花と言います!前々からバレー部のマネージャーをやりたいと思ってて。丁度マネージャーを募集していたようなので立候補させてもらいました!一生懸命頑張ります。よろしくお願いします!」

と言って軽く頭を下げた。舞花ちゃんは前からやりたかったのか。それを私は舞花ちゃんの聞こえる所で、蛍の勧誘を断った挙句のこのこと山口くんと部活に来ていたということになる。

それは普通に腹が立つか。と自分の駄目さにため息が漏れそうである。




蛍は舞花ちゃんをずっと見ている。
今度は小さくため息が漏れた。

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きょん(プロフ) - 満月さん» ありがとうございます!私は小説を書くのはこれが初めてで稚拙で分からないことも多いですが、初心者なりに精進していこうと思っております。これからも宜しくお願いします。本当にありがとうございました (2018年7月31日 1時) (レス) id: 5a2ab23246 (このIDを非表示/違反報告)
満月 - 今日見つけて読ませて頂きました。とっても面白かったです!更新頑張って下さい!! (2018年7月30日 21時) (レス) id: d83bdf162b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きょん | 作成日時:2018年7月29日 17時

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