初恋 (木村柾哉) (ページ10)

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「え、、バレた？」

『バレバレです。なんなら昨日一緒に帰ってたじゃないですか！』

「え、そうだったっけ〜」

なんて、ニコニコ笑う梨花先輩を見ていたら、なんだか田島先輩が羨ましくなった。

よくこんな美人さん捕まえたな。

『どっちから告白したんですか？？』

「将吾だよ。部活初日に、一目惚れしました！！って言われて、笑」

『一目惚れか、、』

私と一緒だ。将吾先輩はすごいな、私はそんな事絶対言えない。

まあ、こんな可愛かったら言っちゃうのかな、、

なんて、頭も中で色々考えていたら、

「Aちゃん危ない！！」

『え、』

梨花先輩の大きな声と共に、肩に鋭い痛み。

『いった、』

バッティングの練習をしていた溢れ玉が飛んできた。

グラウンドに背を向けて話していたから、気づかなかった。

梨「Aちゃん！！大丈夫？」

拓「Aちゃんごめん、、平気？」

拓実くんの打った玉だったらしく、駆け寄ってきた。

『全然平気！私の注意不足。』

梨「保健室行こ！着いていく」

『あ、ひとりで平気です』

梨「そう？」

拓「ほんまごめん、」

『全然大丈夫。ほら、戻りな？』

拓「うん。」

しゅんとした表情で、拓実くんはグラウンドへ戻って行った。

正直、めちゃくちゃ痛い。打った玉だもん。威力凄かったもん。

(コンコン)

『失礼します、

あれ、先生もう帰っちゃったのかな、』

鍵は空いていたが、保健室には、誰もいなかった。

『保冷剤だけ、もらって行こう。』

冷やさないとどうにかなりそうなくらい、痛い。

冷凍庫を開け、保冷剤を取り出し保健室を出ようとした時。

？「わあ！ごめんなさい！」

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