初恋 (木村柾哉) (ページ15)

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次の日、朝。

なんだか廊下が騒がしい。

"木村先輩！！"

"西先輩もいる！"

"キム西だよ〜！"

え、、

『木村先輩って言った？ねえ、いま言ったよね！？』

京「っるさ、」

"木村"と言うワードになんだか最近は敏感だ。

なんて考えていたら教室の入り口に木村先輩発見。

やばい、木村先輩が一年のフロアにいる。大事件。

柾「古屋さん呼んでもらえる？」

何やら先輩に声をかけられた同じクラスの女子が、顔を真っ赤にしている。わかるよ、その気持ち！！

「Aさん、木村先輩が、、、呼んでる！」

『え、私？』

そうなると話が変わってくる。ここにいる女子の刃が私に向く。

『えっと、、なんでしょうか、』

柾「これ！」

『あ、傘、』

柾『昨日ほんとに助かった。ありがとね。』

『いえ！』

西「俺もいるからね？」

『あ、西さん』

西「おまけみたいに言うな！！」

柾「じゃあ、俺はこれで。」

『はい！わざわざありがとうございました！』

風のように去っていった木村先輩。と、西さん。

小さくなっていく彼らの後ろ姿を見届ける。

後ろ姿まで、かっこいい。もうなんでもかっこいい。

この時はまだ気づかなかった。

？「なにあの子、洸人とも仲良いんだ。」

？「この前柾哉にタオル借りてたし。ムカつく」

なんて会話が交わされていることに。

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