初恋 (木村柾哉) (ページ1)

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一目惚れだった。

3年3組、木村柾哉先輩。

ダンス部の部長。

今日得た情報はそれだけ。

入学して2日、今日は体育館での部活動紹介。

ダンスのことなんてわからない。でも遠くから見ててもわかる、オーラと輝き。

申し訳ないけど、周りの先輩方なんて目に入らなかった。

まるで、アイドルを見ているかのよう。

こんな気持ちになるのは初めて。

ダンス部の紹介が終わっても、木村先輩のことが頭から離れない。

これがを一目惚れっていうんだ。初めての経験。でも確信した。

「何部入るか決めた？

おーいA ！古屋A ！」

『はい！え、なに京介』

「なにじゃねーよ、さっきからフル無視すんな。」

『え、してた？ごめん』

藤牧京介。唯一同じ中学の友達。

たまたま同じ高校で、たまたま同じクラスで、たまたま席が前後。

『いやたまたますぎだろー！』

「なにが」

『こっちの話』

心の声が出ちゃった。

「変なやつ。、、、いやそんなことどうでもいいんだよ。

決めた？入る部活。」

『んー、バイトしたいしいいかな。』

「なんだよ、つまんな。」

『京介は？やっぱ野球部？』

「まあね〜」

中学の頃、京介は野球部だった為、野球を続けるらしい。

『でもダンス部、気になるな』

「え？」

『え？』

「え？」

『え？」

「いや、え？ダンス部？Aが？ダンス？」

『バカにすんな』

「なんで急にダンス部？」

「木村先輩。一目惚れしたかも。」

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