甘い記憶 2 _ BTS_ (ページ3)

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53話　YOU ページ3

RI「え、、……ど、どうしよ、、テ、テヒョンさんだよね、、」

『…… ……う、うん』

突然現れた人

サングラスを掛けてはいるけれど、

その人を見て驚いてしまった私達

　

部屋から一緒に出て来た女の人がテヒョンさんの腕に自ら腕を絡ませたのが目に入る

こんな場所で会ってはいけない人なのは間違いない……

『……部屋、戻る？』

多分、向こうは私達に気付いてないと思うから

今ならまだ間に合うはず

RI「だね、そうしよ！……あ、、」

そう思ってたのに、

私達の声が届いてしまったのか

テヒョンさんが、振り向いてしまった

ふと、、、

合ってしまった視線

何故か思わず頭を下げた

スッと逸らされたけれど

きっと、気付かれた気がする

RI「も、戻れないね」

『うん、、』

なるべく近寄らないように

間隔を空けてゆっくりと歩いた

先にエレベーターに乗ってもらえばこのまま会わずに行ってもらえるって考えた私達

廊下側から、ポーンってエレベーターが到着した音が聞こえて来たから

しばらくしてから、その場所に行ったのに

何故かエレベーターは、まだランプが点滅したままで…

え、なんで……

そう不思議に思ってると、

ヒョコッと女性が顔を出して

「…乗らないんですか？」

RI「え、さ、先に行って下さい…」

　

リサは慌てるようにそう言ったけど、

「ここのホテル、この時間中々エレベーター来ないんですよ？どうぞ？」

って、わざわざ声を掛けてくれて…

RI「あ、じゃ、じゃー失礼します…」

動けずにいた私…

けれど、リサにグッと手を引かれて

2人でエレベーターに乗ってしまった

シーンと静まり返るエレベーターの中

とても、とても気まずくてどうしたらいいのか
戸惑ってしまう…

見ると、

また女性が腕を絡めてる

TH「………やめ」

腕を動かして解く

「いいじゃない…」

TH「……よくない」

「ふんっケチ。ふふっ」

真っ直ぐ前をみたままのテヒョンさんに、
サラサラで艶のある髪を揺らしながら
笑顔で微笑みかけるキレイな人

そんなやりとりを見て、

とても親しい間柄なんだって雰囲気が伝わって来る

でも……何故だろ

わたし…

どうして

こんなに胸が痛くて

どうして

こんなに傷ついて

どうして

涙が出そう

なんだろう……