コイシヨウ (ページ30)

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「こんにちわー」
「初めましてー」
「康二がお世話になってます」

いっぺんに声を掛けられてどうして良いのかあたふたしてると

康二「そんないっぺんに言ってもAさん困ってるやん。」

メンバーの皆さんを制してくれて

代表者の様に一歩前に出て

康二「Aさん、ありがとうございます！」

深々と頭を下げてお礼の言葉を言ってくれた

「やだ、康二くん。
こちらこそ素敵なお話しありがとうございます。」

二人でペコペコ頭を下げ合う

渡辺「ふたりとも、もういっしょ。
Aさん、この間はありがとうございました。」

顔を挙げた先に

「あ、渡辺さん。」

何だか知っている人がいてくれるのは安心するしうれしい

照「お久しぶりです」

被っていたキャップを脱いで挨拶をしてるれたのは岩本さん

「なんかずるいなー
俺もちゃんと挨拶させてよ。
Aさん、初めまして佐久間です。」

ニコニコ笑顔が素敵な人だ

『初めまして。
Aです。よろしくお願いします。』

他のメンバーの方にもそれぞれご挨拶をしてると

マネージャーさんが、ここじゃ騒がしいからって
別室に案内して下さったけど

男性ばっかりで緊張する…

康二「Aさん、大丈夫？」

緊張しているの気付かれちゃった？

『大丈夫。
ちょっと緊張してるだけ…』

アトリエで会っている時の康二くんも一般の人とは違うなぁと思っていたのに

目の前にずらっとキラキラな人がいらっしゃるこの空間はなんとも緊張する…

康二「なんでー、緊張することあらへんよ。
みんなAさんの事知ってるし。
めっちゃ会いたがってたんよ。
あ、だからちょっと圧が強いんかな？」

いやいや、私なんて会いたいと思って頂けるような者ではないのに

ますます気が引けてしまいそうになってくる

ラウ「もー、みんなぐいぐいしすぎだよ。
Aさん困ってるじゃん。
Aさん、ごめんなさい。」

『いえ、そんなこと…ない…です。』

か、かわいい…

康二「Aさん？」

『あっ、いや、かわいくて…』

ラウ「えっ、僕？超うれしい♪
あ、僕はラウールって言います。」

よろしくねって笑顔を向けられて

絶対、顔が赤くなってる私…

渡辺「Aさん、ラウールに照れてない？」

かわいいーーって皆さんに笑われてしまった

あーもう、恥ずかしい

「あれー、康二どしたー？」

隣に座っている康二くんの口がむーっと尖っている